監督・コーチの部屋
Head Coarch
2期 田村 靖典 全員が勝利を信じて戦うこと今年2月の「竹の子の会」で「今年を2部昇格の足がかりにする」と宣言し、10ヶ月が過ぎた。リーグ戦前の個人の技術、力量、人数から言えば、2勝に終わっても不思議でないチームだった。しかし、最終戦を終え、4勝をあげることができた。それは、何故だったのか。コーチのプレーコールが良かった。たしかに、それもある。選手がコーチの指示を理解してよく動いた。もちろんそれも大きな要素であった。しかし、それだけだったのだろうか。私は、4勝をあげることができた切欠は、すべて、初戦にあったのだと思う。
人間の戦う力、集中力は、勝利を信じることで、何倍にも膨れ上がる。今年のリーグ初戦、明学との試合残り6分半の時間は、正にそのような場面だった。QB吉田からWR高橋への特大級のロングパスが通り、高橋がゴールラインに駆け込んだ時、選手、MG,コーチ、観客、皆が大逆転を確信したはずだ。残り時間1分、キッカー金子の右足にすべてを託した時、金子の右足にチーム全員の「絶対勝つ」という魂が宿った。
勝利を信じて戦う人間の心は、伝染する。そして、それは何よりも強い。強いチームには、この種の不屈の精神力が宿っている。相手に先制されても、どこかで大逆転をやってのける。その強い精神力こそチームを勝利に導く。この試合を通じて、チーム全員がそれを体得したはずである。
思い起こせば2年前、リーグ戦0勝でのぞんだ成城大との入れ替え戦で、勝つ喜びと、そのための苦しさを学んだ。昨年の高千穂大戦では、3倍の人数の相手チームを負かし、全員で試合の流れを作ることの大切さを学んだ。そして、今年は、全員が勝利を信じて戦うことを学んだ。
どん底から這い上がるように、1歩1歩前進してきたプリムローズ。来年こそ、多くのOBが望んでいる歴史的1歩をプリムローズの歴史に刻みたいと思う。
末筆ながら皆様のご多幸をお祈り申し上げます。 合掌。
2006年12月
2期 田村 靖典
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