ゲーム解説

1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
埼玉大学 7 7 7 14 35
高崎経済 0 7 0 0 7

前節ようやく今季初勝利を収めたPRIMROSE(プリムローズ)。第4節は高崎経済大学との対戦。高経大は現在、三連敗中であり、PRIMROSEとしては(下位リーグとの)入替戦を回避するためにも勝っておきたい相手である。

高経大オフェンスはIフォーメーション。オプション、アイソレーション、パスとマルチプルにオフェンスを展開してくるが、その一つ一つのプレー精度は低く、軸となるプレーが少ないような感じを受ける。そして、ディフェンスはオーキー(5‐2)。単純明快な守備であり、対面勝負の真っ向勝負型である。


前半戦


点差こそ開いたが1試合を通してしょっぱい展開が続いた。高経大の予想以上のインサイドブリッツにPRIMROSEオフェンスが苦しみ、思うようにドライブできないケースが多かった。

そんな中で一人気を吐いたのは主将でありチームの大黒柱でもある小笠原(#80・4年生・TB/DB兼任)だ。1Qには得意のパワープレーでTDを奪うと、2Qにはフランカーの位置から56ヤードのポストパターンをキャッチしてTD。厳しい展開を強いられつつも主将の頑張りでリードを奪っての前半戦折り返しとなった(14対7)。


後半戦


3Qに入りようやくらしさが出る。中盤、高経大のパントしたボールをPR(パントリターナー)佐々木(#87・4年生・QB/DB兼任)が28ヤードの好リターン。このチャンスにTB小笠原のパワープレー、FB谷中(#19・4年生・DB兼任)のダイブ、QB佐々木のスクランブル等で敵陣20ヤードまで前進すると、最後はTB小笠原がストロングサイドのスウィープ・プレーから左オープンを駆け上がりTD。この得点がこの試合で唯一、良い形での得点だったのではないだろうか(21対7)。

4Qに入っても基本的にオフェンスが進まないことに関して変化はなかったのだが、高経大オフェンスがキャッチアップ狙いでロングパスを多投するようになってきた。この変化にまたしても主将CB小笠原が気をはく。中盤、高経大のミドルパスを高経大陣36ヤード地点でインターセプトすると、このチャンスにおいて今度はTBとして10ヤードのピッチプレーでTDを奪い、貴重な追加点をあげる(28対7)。

更に終盤、高経大の1発TD狙いのロングパスを自陣20ヤード地点でインターセプトすると、そのまま味方の好ブロックに守られて80ヤードのインターセプトリターンTDを奪い駄目を押した(35対7)。

主将小笠原はこの日オフェンスとして15回キャリー、1レシーブ、166ヤード獲得、4TD。そしてディフェンスとして2インターセプト、1TDと合計5TDを奪いチームの全得点(TFPも蹴っている)をたたき出す大活躍だった。もちろんその影にはラインメンのブロックが絡んでいることは言うまでもないが、今日のようなしょっぱい試合展開を振り返ると、それでも小笠原のマンパワーによるところが大きいと捉えられても仕方のない内容であったのではないだろうか? 次節は小笠原の徹底マークも考えられる。そんな時こそ全員フットボールで勝利をもぎ取ろう。


総括


決して褒められる試合内容ではなかったが、とりあえず2連勝おめでとう。第4節時点で4連敗のチームが2チームあるので、これで下位リーグとの入替戦は回避できたことになる。しかし、『フットボール』をするという原点にたち返ったならば、本当に大切なのは次節ではないだろうか? いわゆる『消化試合』にどのような心構えで臨むのか・・。『やらされているフットボール』をするのか、それとも『自分達のフットボール』をするのか、皆の一年間の真価が問われる試合となるだろう。4年生にとっては最終戦。ぜひともその集大成を見せてくれ。

(文:17期 丹野)

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