ゲーム解説
リーグ戦も中盤に入り、上位と下位との色分けが徐々にはっきりしてきた。残念ながらここまで二連敗中のPRIMROSE(プリムローズ)。第3節は東京経済大学との対戦。東経大も二連敗中であり、PRIMROSEとしてはこの辺りで連敗に歯止めをかけたいところである。 東経大オフェンスはIフォーメーション。右に左にオプションを展開してくるが、その完成度は決して高くはなく、きっちり止めていきたい相手である。そして、ディフェンスは8メンボックス。フロントラインのスランティングでランナーにプレッシャーをかけ、走路を外れたランナーに対しLB陣がタックルするというアグレッシブなディフェンスを敷いているが、オフェンス同様、つけ入る隙は多々あると思われる。 前半戦見せ場はいきなりやってきた。東経大のキックオフしたボールをキャッチしたKR(キックリターナー)小笠原(#80・4年生・TB/DB兼任)が味方の好ブロックに守られて左オープンに展開。最後はしぶとくディフェンダーをかわしながら82ヤードを独走して連敗中の鬱憤を一気に晴らすスーパー先制TDとなった(7対0)。 この活躍にチームが奮起する。東経大オフェンスの攻撃をPRIMROSEディフェンス陣がきっちり3回で止めると、自陣30ヤードから開始されたその返しのオフェンスシリーズではTB小笠原のスウィープ、QB佐々木(#87・4年生・DB兼任)のキープ、TE大澤(#29・4年生・FB/DL兼任)へのショートパスなどコンスタントなゲインを次々と奪い相手ゴール前3ヤードまで前進すると、最後はTB小笠原が3ヤードのパワープレーで締めくくってTD。見事な70ヤード・ドライブを成功させる(キック失敗で13対0)。 2Qに入っても勢いは止まらない。序盤、自陣8ヤードから開始されたオフェンスでは、QB佐々木のキープ、WR吉澤(#83・1年生)へのショートパスなどで敵陣45ヤードまで前進すると。S(スロット)の位置に入った小笠原に45ヤードのショートストレートをヒットしてTDを奪う(20対0)。 更に中盤、自陣21ヤードからの攻撃において、FB大澤のダイブ、WR菊野(#12・2年生・DB兼任)へのミドルパス、TB小笠原のカウンタープレーで相手ゴール前5ヤードまで前進すると、最後はTB小笠原へのピッチプレーが決まってTD(27対0)。前半戦でゲームの大勢をほぼ決定付けた。 後半戦素晴らしかった前半戦とはうって変わって、後半戦は弱さを見せる展開となった。前半戦、キックオフリターン以外のすべての得点をドライブで完結させたオフェンス陣の繋がりが今ひとつとなる。随所でTB小笠原が好ゲインを奪うものの、如何せん繋がらない。オフェンスの機会が短くなるから、当然ディフェンスもゲインされる。東経大の自滅に近いオフェンスのおかげで失点にこそ至らなかったが、この辺の勝負に対する詰めの甘さを見ると、1・2節において逆転負けを喫したのもうなずけなくもない。ここで3点、7点もぎ取る力があったのなら、恐らく2連勝でこの日を迎えることが出来たであろう。 ゲームは結局、前半戦のスコアがそのままファイナルスコアとなり、27対0でPRIMROSEはようやく今季初勝利を収めることができた。 総括ようやく勝った。初勝利おめでとう。1年生も含め、多くの選手たちが活躍できて良かったと思う。しかし、勝利したとはいえ今日の試合に関しては反省点が多く出たはずである。次節まで時間がない。修正できる点はきっちりと修正して、残り2試合もぜひ勝利して欲しい。残り少ないとはいえ、このシーズン中に選手全員がもう一皮向けることができればそれも十分可能だと思う。がんばってくれ。 (文:17期 丹野) BACK |