ゲーム解説春季シーズン初の対外試合の日がやってきた。今シーズンのPRIMROSE(プリムローズ)はいったいどうなるのか、期待と不安が交錯する中で試合は開始された。 春季・第1戦の相手は横浜市立大学。横市大のディフェンスは4-3が主体。オーキールック(2ディープ)だが、アクションサイドのセーフティーはプライマリーランサポートをしてくるので、実際にはカバー1(インバート・カバー3)となるケースが多かった。そしてオフェンスはIフォーメーションが主体だが、オフセットやワンセットバックなど多彩なフォーメーションからコンビネーションブロックを駆使したランプレーを展開してくるケースが多かった。全体としてはシステムがきっちりと整った良いチームと言う印象が強かった。 前半戦、1Qから2Qの前半にかけてはPRIMROSEペース。攻めては1stシリーズからTB高橋(2年生・WR/DB/K兼任)の小刻みなランを中心に64ヤードのTDドライブを成功させると、守ってはOLB小笠原(4年生・RB・主将)のインターセプトが飛び出すなど、はつらつとしたプレーを連発してモメンタムをたぐり寄せた。 しかし、2Qから後半にかけては一進一退。両チームのTBの個人技が目立った。ブロックしているところと違うところを走る。コンテインマンを無理やりに外にかわして走る。など、ディフェンスのアサイメントを脚力でオーバーパワーしての前進が目立った。点を取るということは決して悪いことではないが、秋に上位チームと対戦したときにこの走り方が果たして通用するのかということを考えると、今日のオフェンスの出来は50点だったのではないだろうか? そして、ディフェンスに関しては脚力のみでアサイメントを崩されることのないように秋までに反復練習をする必要があるだろう。 勝敗の行方は最終4Qの残り1分での横市大ディフェンスのインターセプトリターンTDにより決定したが(28対36)、その表面的な事実よりも、最終的に勝敗を分けた一番の要因はやはり『スタミナ面』だったのではないだろうか? 後半、特に4Qは『笛が鳴るまでプレーする』ことが出来ていた選手がほとんどいなかったような気がする。対戦相手より人数が少ないのは承知の上、新入生も含めてじっくりと走り込みを行い、この高く険しいハードルを秋季シーズンまでには必ずや越えていって欲しいものである。 総括総括すると反省点ばかりが目立った一戦となってしまった様な気がする。しかし、3年生TE福崎や2年生WR高橋のロングパスキャッチなど、昨年からの成長をうかがわせる場面も随所に見受けられた。あとは『チームが勝つため』に何をすれば良いのか、秋季シーズン開始の日までに模索する必要があるだろう。 (文:17期 丹野) BACK |