ゲーム解説

  1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
埼玉大学 0 6 0 0 6
創価大学 0 0 13 0 13

いよいよ今シーズンが開幕した。今年も苦しいシーズンになることは百も承知である。夏には多くの時間を費やして練習を重ねてきた。その練習の成果を発揮すると言うことはいうまでもないが、その辛い練習をやり遂げたことによって、簡単には引き下がらない強い精神力が選手達に培われていることに期待していたのだが・・・。


前半戦


創価大オフェンスはIフォーメーション。走力のあるTBを擁して、アイソレーション、オプション、スウィープと遅い展開のプレーが中心である。そしてディフェンスは4-3。カバーは基本的に2ディープだが、CBがそのままディープゾーンに下がることも多く、フラットゾーンを比較的ファジーに守っている傾向がある。

1Qはこう着状態。天候が悪く、グランド状態も非常に悪かったためか、両者攻めあぐねる。そんな中で最初にチャンスを掴んだのはPRIMROSE(プリムローズ)。2Q中盤、相手の短いパントにも助けられて敵陣42ヤードからの好フィールドポジションを得る。ここからTB高橋(#81・3年生・SF/K他兼任)のスウィープ、FB菊野(#25・3年生・LB兼任)のダイブを中心にゴール前8ヤードまで前進する。そして最後はTB高橋がウィークサイドのブラストプレーから密集を一直線に走りきってTD。ブロックも綺麗に決まっており、見事な先制ドライブであった(キック失敗で6対0)。


後半戦


良いムードで折り返した前半戦であったが。後半戦は創価大のいきなりの猛攻を食らう。前半戦は攻撃的な守備が功を奏し、決定打を食らうことなく乗り切ったPRIMROSEディフェンス陣であったが、創価大の後半最初のオフェンスシリーズにおいて相手TBにスウィープ・プレーから48ヤードを一気に走られてしまう。PRIMROSEディフェンスはコンテインをしっかりしていたのだが、バックサイドのLBまできちっと処理され、最後はSFもかわされて、まさに力負けの形でTDを許してしまった(キック失敗で6対6)。

更に創価大オフェンスの攻撃は続く。創価大陣内36ヤードからの攻撃であったが、ダイブ、ショートパスであっさりPRIMROSE陣内まで攻め込まれると、再び相手TBにウィークサイドのパワープレーから34ヤードのTDランを許してしまう。少し走り負けしてきたか・・・(キック成功で6対13)。

しかし、PRIMROSEも4Q終盤必死の反撃を見せる。CB吉田(#23・2年生)のインターセプトで自陣33ヤードからの攻撃権を獲得すると、ここからこの日再三好ゲインを連発していたFB菊野、TB高橋のランでしぶとく前進する。途中4thダウン8ヤードのピンチもFB菊野の見事なピッチプレーでコンバートし、敵陣18ヤードまで何とか攻め込む。しかし、ここで残り時間は十数秒。PRIMROSEオフェンスはここからパスを連続して放ることになるが、ボールはレシーバー陣の手に収まることがないままターンオーバーとなった(6対13)。


総括


惜しい試合だった。でもそんなことを考えるのはOBである筆者だけにして欲しい。夏の猛練習を考えれば、『惜しい』じゃ済まないはずだし、そんな言葉に対しては怒りすら覚える状態であって欲しい。次節こそ完全燃焼して必ずや勝利をものにして欲しい。

(文:17期 丹野)

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