ゲーム解説
激しいシーソーゲーム。全員フットボール未だ実らず。第二戦の相手は大東文化大学。前節の城西大ほどの脅威は無いものの、それでもやはり人数も多く、選手層は明らかにPRIMROSE(プリムローズ)よりも上である。 大東大オフェンスはマルチプル。IやTフォーメーション等、2バック主体でダイブ中心にオフェンスを組み立ててくる。 そしてディフェンスは43。オーソドックスな守備であるが、縦へのプレッシャーを意識してか、この日はラインバッカーのブリッツを多用していた。 前半戦1年生WR高橋(#15・1年生・DB兼任)へのミドルゾーンのパスキャッチからスタートした1Q。相手の反則も絡み、ハーフ付近まで行ったところでPRIMROSEオフェンスはリバース・プレーを敢行。しかし、WR山田(#49・2年生・OLB兼任)がボールをファンブルしてロスゲインし、パントに追い込まれる。前節の悪い流れがそのまま・・と感じさせる瞬間であったが、今日のPRIMROSEは違っていた。1Q中盤のPRIMROSEのオフェンスシリーズでTB高橋(#81・4年生・OLB兼任)がスクリーンパスから右オープンをスピードよく駆け抜け40ヤードのTDラン。ようやくエースの片りんを見せたキャプテン高橋。しかし、そのランの援護射撃をしたのは、高橋の5ヤード前をタイミングよく駆け上がり、力強いブロックをした右T(タックル)・松澤(1年生・51番)の存在であった点も見逃せない。 2Qに入り、一旦は6対7と逆転されるが、PRIMROSEオフェンスがここでも粘りを発揮。KR廣長の10ヤードのキックオフリターンを皮切りに、WR佐藤(#7・1年生・DB兼任)へのミドルパスで更に前進すると、最後はTB高橋からWR山田へのトリックプレーのパスがヒットして再逆転に成功する。集中力はまだ途切れていない。 しかし、このあと大東大オフェンスが本領を発揮し始める。力強い両オフェンスT(タックル)がPRIMROSEディフェンスの壁をじりじりとこじ開け、バックス陣も徐々に粘り強さを発揮するようになる。その結果、80ヤードの独走TDランを含め、大量20点を上乗せされてしまう。このままズルズルの展開となってしまうのか・・・(16対27)。 後半戦嫌な終わり方の2Qであったが、PRIMROSEディフェンス陣が後半になって要所を締め始める。ボールコントロールに徹してきた大東大オフェンスを粘り強く食い止め、再三のパントへと追い込む。加えて3Q中盤にはDE山下(#69・3年生・OL兼任)が相手TBに対し粘り強いタックルからファンブルフォースを強いると、終盤には大東大のショートパスに対し、的確なゾーンへの飛込みからOLB高橋(#81・4年生・TB兼任)が44ヤードのインターセプトリターンを見せる。 キャプテンの闘志のインターセプトで相手ゴール前まで進んだPRIMROSEオフェンスは、オプションプレーから何とかTDをもぎ取り5点差まで迫る(22対27)。その後、大東大のボールコントロールに苦しみながらも、PRIMROSEディフェンスは2度オフェンスに攻撃機会を供給した。しかし、自陣深くからの攻撃をいずれもつないで行くことが出来ず、結局、5点差のまま力尽きる形となった。 総括粘りを見せることは出来たが、全員フットボールの完成とまではいかなかった。やはり勝つことはそう簡単ではない。勝負所でのパワー負けやアサイメントミスもあった。しかし、試合毎に成長すると言う姿勢は垣間見ることが出来た。全員が勝利を信じて、次もその次も、その姿勢を貫き通し、難敵に挑戦し続けて欲しい。 (文:17期 丹野) BACK |