ゲーム解説
長く険しい試練のシーズンの始まり。全員フットボールで勝利を掴め。ファンにとっては待ちに待ったフットボールシーズンの開幕。我がPRIMROSE(プリムローズ)もこの夏の猛練習を経て一戦必勝を胸に開幕戦に望んだ。 開幕戦の相手は城西大。同校は昨年まで2部リーグに所属しており、度々上位にも進出した強豪校である。 城西大オフェンスはIフォーメーション。力強いオフェンスラインを擁しダイブ、オプション、パワープレーそしてQBのテンポの良いパスを配分良く散りばめ、ボールコントロールオフェンスを展開してくる。 そしてディフェンスは43。ディフェンスラインの仕事量が多く、PRIMROSE攻撃陣にとっては非常に厄介な存在であった。 前半戦試合が動いたのは1Qの中盤から。PRIMROSEのパント後、城西大陣内29ヤードから開始の城西大のオフェンスシリーズ。パワー、ダイブ、オプションを軸に力強いオフェンスラインが落ち着いて仕事をこなし始める。城西大バックス陣も5ヤード、7ヤードと着実にゲインを重ね9プレーをかけてPRIMROSE陣内1ヤードまで迫る。最後は左スウィープ・プレーから城西大TBにオフタックル付近を突かれ先制TDを許す(キック成功で0対7)。 更にミスが続く。直後のキックオフリターンでリターンを開始したPRIMROSEのR山田(#49・2年生・WR兼任)が城西大カバーチームの上手いタックルにボールをファンブルする。そのボールをリカバーされ、あっさりPRIMROSE陣内45ヤードで城西大に攻撃権を譲ってしまう。ここでも城西大は11プレーかけてしぶとく前進しTDを上乗せする。ライン戦の力関係を考慮すると、前半戦で相当厳しい状況になってしまった(キック成功で0対14)。 後半戦城西大のボールコントロールばかりが目立ってしまった前半戦であったが、一方のPRIMROSEオフェンスは、軸とするランプレーが完全にシャットアウトされ、後半戦も思うようにリズムを掴めない状況が続いた。時折見せるパスもWR佐藤(#7・1年生・DB兼任)が再三フリーになるが捕球ミスを連発してしまう。更にはファンブル、パント時のスナップミス等のイージーミスも重なり失点は32点と取り返しのつかないものとなってしまった。 試合の流れ上、厳しい書き方になってしまったが、WR佐藤は後半に相手CBとの競り合いの中で30ヤードのフェード・パターンを見事にキャッチしている。また、フリーになった時のコース取りも基本に忠実で非常に見事であり、1年生としては申し分の無い活躍であった。しかし、そんな1年生のファインプレーを称える余裕がないほど、今のPRIMROSEが置かれている現状は厳しいのである。少ない人数の中、この夏は過酷な練習をこなして来た。その練習を否定されないためにも、決して諦めずにぶつかり続け、自分達の手で勝利を手中にして欲しい。 総括辛い開幕戦となった。しかし、リーグ戦の日は2週間に1回やって来る。待ってはくれない。虎の目でボールに喰らいつき、鬼の集中力で全員フットボールを成し遂げるしかない。更なる成長を目指し、練習に励み、勝利を掴み取ってほしい。 (文:17期 丹野) BACK |