ゲーム解説
今季もついに最終節、現在1勝3敗でもう後のないPRIMROSE(プリムローズ)は負ければ下位リーグとの入替戦(正確には入替戦出場校決定抽選会)が決定すると共に、対戦相手である創価大学はリーグ優勝が決定する。 創価大オフェンスはIフォーメーション。バックフィールドが好調でラン・パス共に一発TDの脅威はリーグ内でもずば抜けている。 そしてディフェンスは8メン・ボックス。好調オフェンス陣に後押しされ、機動力で止める守備を展開している。 前半戦創価大のファーストシリーズは創価大陣内43ヤードから。ダイブ、スウィープとコンスタントにゲインし、9プレーかけてPRIMROSE陣内16ヤードまで前進する。そして最後もスウィープ・プレーから創価大TBが左大外をサラリと捲くってTD。創価大にとってはまさにリーグ優勝に向けてのビクトリー・ドライブの開始であったと言える。 PRIMROSEも若干食いつく。ファーストドライブはKR高橋(#81・4年生・OLB兼任)の52ヤードの好リターンで敵陣深く食い込むと、そのチャンスをFGトライに繋げ3点をゲットした。そして、創価大に2本目のTDを許したその後のドライブにおいても、自陣36ヤードからの攻撃であったが、TB小松(#80・2年生・OLB兼任)のパワープレーからの32ヤードのロングゲインが生まれるなど、しぶとく前進し、FB菊野(#25・4年生・ILB兼任)の16ヤードのTDパスキャッチに結びつける(キック成功で10対14)。 しかし、創価大オフェンスの行進は止まらない。その後のシリーズにおいてもグイグイ前進され、結局前半戦はパントを一度蹴らせたのみで27失点を喫した。 後半戦創価大の攻撃はパワープレーが中心だ。TBにタレントが揃っている。PRIMROSEディフェンス陣との力量差を考えても、ある程度ゲインされるのは覚悟の上であった。しかし、その予想をはるかに上回るランの精度に加えて、この日はフラットゾーンのパスも冴え渡っていた。殆どノーミスに近い状態で毎プレー5ヤードはゲインされる。非常に悔しいことだが、打つ手が全くないまま後半戦もパントを一度蹴らせたのみで22失点を喫してしまった。 そして、PRIMROSEオフェンスも前半の10得点以降は攻撃を繋ぐことが出来ず、全く良いところがないまま、完敗の形で試合終了の時を迎えた(10対49)。 総括苦しい試合だったと思う。俺(筆者)も見ていて悔しさがこみ上げてきた。そして、今季も最下位という最悪の結果となってしまった。この最悪の状況を脱することこそが、コーチ陣・選手達に課された来シーズンの最大目標であることは間違いない。今年以上の取り組みをすることを春から覚悟しておいて欲しい。 一方で、11月28日(月)に入替戦出場校決定抽選会が行われ、我がPRIMROSEは抽選に勝利して(当りくじを引いて)、来季も3部リーグに残留することが確定した。キャプテン高橋はじめ現役たちは、くじ引きに当れば入替が回避できるという特典がある一方で、入替戦をしてきっちり白黒をつけたい・・という気持も心の何処かに垣間見えるという複雑な心理を、この敗戦後の1週間は描写してきた。特に4年生にとっては重たい1週間であっただろう。今年はレギュラーシーズンで強敵相手に1勝をあげる事が出来たのだから、去年よりは1歩前進と前向きに考えればよいだろうし、お前たち幹部の夏からの厳しい取り組みはとても立派だったと思う。4年間お疲れ様でした。 (文:17期 丹野) BACK |