ゲーム解説
前半の貯金で逃げ切り。通算成績2勝1敗に。前節は優勝候補の駒澤大にシャットアウトされたPRIMROSE(プリムローズ)。今回はその敗戦からどれだけチームの立て直しが図れたかが問われる試合であったが、内容的には非常に厳しいものとなってしまった。 成城大オフェンスはマルチプル。WRを増やしたり、RBを増やしたりと多彩に攻撃を仕掛けてくるが、その精度は低く前節の駒澤大ほどの脅威はない。そして、ディフェンスは8メンボックス。フィールドに均一な布陣を取り、縦への突進を重視したパッケージングとなっている。 前半戦見せ場は1Qにいきなり訪れた。成城大オフェンスを3回の攻撃でシャットアウトして追い込んだそのパントリターン。ハーフ付近でパントのボールを受けたPR(パントリターナー)高橋(#15・2年生・WR/OLB兼任)が相手のファースト・タックルを1人、2人とかわすと、右オープンサイドを一直線に駆け抜けて54ヤードの先制パントリターンTDをあげる。 更に1Q中盤、TB小松(#80・3年生・OLB兼任)がスウィープ・プレーから右オープンを63ヤード独走してTDをあげ、テンポ良くリードを奪うことに成功する。また、ディフェンスも1Qは殆どロングゲインを許さずにシャットアウトしていた。 しかし、2Qに入り早くも崩れ始めた。2本目のTDの後はこう着状態に入り、パントの蹴り合いが続く。2Qの終盤にWR崎本(#18・1年生・CB兼任)の31ヤードのロングパスキャッチから、FB山田(#49・3年生・OLB兼任)の38ヤードのTDランを含む70ヤードのロングドライブにこそ成功したが、終了間際には65ヤードを6プレーかけてきれいに刻まれ、成城大オフェンスにあっさりTDを献上してしまうなど、後半戦に向けてすっきりしない締め括りとなってしまった(21対6で前半終了)。 後半戦後半戦に入ると(前半もそれほど好調だったわけではないが)、オフェンス、ディフェンス共に急失速する。ケガ人が連続して出た時点で歯車が狂い始めた。浮き足立った選手達につまらないミスが連続した。フォルススタートだけでも5回ほどはあっただろうか・・。オフェンスはファールのおかげでファーストダウンをコンスタントに奪うことが出来ず、苦しい展開を余儀なくされた。 一方のディフェンスもケガ人を埋める選手交代等でもたつきを見せ、空回りするような一面もあった(パーソナルファールでの罰退もあった)。独走こそ許さなかったが、最終的にはファーストダウン数でも相手に上回られてしまう程、後半戦は成城大にボールコントロールされてしまった。 しかし、ディフェンスに関してはそんな中でも何とか0点に抑えることが出来たのがせめてもの救いだった。また、CBで随時出場した崎本(#15・1年生・WR兼任)も初陣ながらボールへの絡みも鋭く、1年生ということを考慮すると、十分な活躍を見せていたように思う(前半戦のWRとしてのパスキャッチも重要な活躍だった)。 総括なんとか勝利はものにした。2勝1敗となり、とにもかくにも白星先行となった。しかし、今日のような状態を次節の千葉大戦で露呈したならば、少ない失点で持ち堪えることなど到底出来ないであろう。次の相手にごまかしは利かない。2週間しかないが、修正することが出来る所はあるだろう。また、1年生は試合毎に成長することが出来る。この試合以上の準備をして、挑戦者になりきることができたならば、勝機は必ずあるだろう。 (文:17期 丹野) BACK |