ゲーム解説
シーズン開幕! 悲願の2部昇格へ白星発進!!'08シーズンの開幕戦。対戦相手は高崎経済大学。昨年4部から昇格した同校は、遠隔地に所在することもあり春季はオープン戦を行っておらず、相手に関する情報が非常に少ない中でこの開幕の日を迎えることになった。 高経大オフェンスはTフォーメーション。ダイブ、オプションが中心のオーソドックスな攻撃スタイル。そして、ディフェンスはオーキー(52)。縦への突進を中心にランファーストで守ってくる守備スタイルである。 前半戦先制したのはPRIMROSE(プリムローズ)。開幕一発目の1stプレー。今季エースとして活躍が期待されるTB佐藤(#29・4年生)のカウンタープレー。チームの期待を一身に背負った佐藤は右オープンに走路を見つけると、そのまま75ヤードを独走してTD。エースのランで幸先よく先制することができた。 しかし、そこはやはり開幕戦。その後のシリーズにおいて高経大もふんばりを見せる。1Q中盤、ダイブとオプションを中心にリズムよく前進を重ねPRIROSE陣内21ヤードまで迫る。ここからTEにフックパターンとアウトパターンのパスを連続ヒットして同点TDを奪う。いい感じの攻撃をされた。さすがに相手もなかなか引かない。 同点とされ一瞬こう着状態になるかと思われたが、その雰囲気をPRIMROSEオフェンスが吹き飛ばした。自陣34ヤードの攻撃であったが、TB北島(#23・2年生・DB兼任)、WR福田(#31・3年生・DB兼任)へショート、ミドルのパスを投げわけテンポよく前進すると、最後はTB北島が左オフタックル付近を縦上りし24ヤードのTDランを奪う。こう着になりかけた流れを解除するTB北島のランは、この日の試合展開を考えると敵に与えたダメージも大きく、その役割は大きかったように思える。 前半戦は更に高橋(#15・4年生・LB兼任)、山田(#25・4年生)の4年生WRコンビにTDパスが連続で決まり27対7で折り返す形となった。 後半戦後半戦に入ってもPRIMROSEオフェンスは前進を続けた。前半に決まったロングパスを警戒してかショートパスが決まり易くなっていたように思う。当然、パスが決まっているから、TB佐藤・北島のランプレーも好ゲインを繰り返していた。そんな中で1年生WRの加藤(#85)への65ヤードのロングパスTDが決まる嬉しい一幕も見ることができた。 しかし、後半戦はディフェンスが高経大オフェンスにドライブを許す場面が数多く見受けられた。高経大の得意とするオプション攻撃が随所に決まっていた。メンバーを落として臨んでいたこともあるかもしれないが、一人一人が自分の役割をもう一歩上のレベルで遂行しなければならないということを再認識して欲しい。今よりももう少しプレーリードを早くする。今よりももう一歩スタートを早くする。今よりももう少し強くヒットする。今季のPRIMROSEは若いチーム。この試合でも成長することはできたし、次の試合でも成長することは可能だ。謙虚に現状を捉え、少しずつでも良いからステップアップして欲しい。ディフェンスリーダーLB金子(#54・4年生・OL兼任)を中心に次節では今回より一段階上の守備を見せてくれ(54対13で試合終了)。 総括ディフェンスに不安要素が残ったものの、オフェンスがオーバーパワーしたため試合展開自体には余裕があった。しかし、今日勝てたのは個の優位性が際立っていたからに過ぎない。次節からのタフな相手を考えると個よりも組織(チーム)が重要になってくるだろう。アメリカンフットボールはオフェンス、ディフェンスは一見別々の物のようであるが、実は連携している。その連携が強まればチームとしての強さ怖さはもっと増す。なんせ若いチームなんだから、謙虚に挑戦者としてチームの連携を強めることに力を注いでいって欲しい。 (文:17期 丹野) BACK |