ゲーム解説

1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
埼玉大学 0 0 7 7 14
大東文化 0 0 0 7 7

激戦! 辛くも逃げ切り今季初白星!!

台風一過で晴天を取り戻した週末であったが、台風並みの強風が吹き荒れ、パスのコントロールやキッキングゲームに大きな影響が出ることが不安視される中で試合開始のホイッスルが鳴らされた。第2節の相手は大東文化大学。同大学は前節の開幕戦を勝利しており、本節勝利すればリーグ内でのイニシアチブを一気に掌握することができる状況であり、この試合に賭ける意気込みの高さは間違いなくレベルMAXであっただろう。

大東大オフェンスはショットガン。オプション攻撃などのQBのラン、そしてショート、ミドルのパスを絡めてテンポ良く攻撃してくる。そして、ディフェンスはベース43。同大ディフェンスは標準仕様で守ってきたとしても、間違いなくリーグ内でトップクラスの安定度だろう。しかし、この日は5メンフロント等のオーバーシフトも多用し、本節へ向けての多彩な準備が窺えた。


前半戦


前半戦は両校のディフェンス陣が健闘する。ロングゲインを許さずにパントに追い込むという展開が繰り返される。強風というファクターもあったが、両校の闘志がぶつかり合う非常に引き締まった展開となった。そんな中、PRIMROSE(プリムローズ)オフェンスは前半戦2度の得点機を得た。しかし、最初の得点機はFGの失敗に終わり、次の得点機はゴール前でのパスを相手ディフェンダーにインターセプトに仕留められ、結局は無得点・・。詰めの甘さを露呈した。しかし、PRIMROSEディフェンスは前半戦に大東大オフェンスに対し、一度の得点機も許さなかった。前節と比べるとタックルミスも少なく、安定感がグッと増していたように思える(前半終了0対0)。


後半戦


後半戦は大東大の攻撃からスタート。のっけのドローで17ヤードゲインされ、一気にPRIMROSE陣内に侵攻される。嫌なムードになりかけたが3rdダウンのパスをCB加藤(#85・2年生・WR兼任)がインターセプトに仕留め、更にそこから32ヤードも陣地を挽回するビッグリターンとなる。そして、その攻撃供給からPRIMROSEの先制劇が開始される。逆風の中、自陣44ヤードから開始された攻撃はTB北島(#23・3年生・DB兼任)、FB伊藤(#81・3年生・LB兼任)、FB古田(#49・1年生)らのしぶといランで次々と前進し、相手ゴール前3ヤードまで迫ると、最後はTB北島が中央左に切れ込んでTD。貴重な先制点を逆風の中でゲットすることに成功した。

その後一進一退が続くが、4Qに入り試合が動く。PRIMROSEの攻撃中にTE須藤(#8・3年生・LB兼任)がパス捕球後の相手ディフェンダーの激しいタックルにボールをファンブルし、PRIMROSE陣内20ヤードと非常に厳しい位置で大東大に攻撃権を奪われてしまう。この機会を大東大は中央、オープンと丁寧に攻め分けてTDにつなげる。前半戦は相手のミスから先制することに成功したが、後半戦は先ず自分達のミスから失点することになってしまった。激しいモメンタムの奪い合い。次に得点するのはどちらなのか・・。

運命の瞬間はその直後のPRIMROSEの攻撃時に訪れた。WR福田(#31・4年生・DB兼任)への9ヤードのパスが決まりハーフ付近にボールを運んだPRIMROSEオフェンスは、ここでTB北島のパワープレーを選択する。ボールを持った北島は中央左付近にホールを見つけるとトップギアに加速。最後は相手DB陣のタックルにバランスを崩されそうになるが体勢を立て直し、エンドゾーンまで走り切った(キック成功で14対7)。

その後、大東大に何度か攻撃権を与えたが何とか守り切り、ギリッギリの攻防の中で何とか勝利をもぎ取った。


総括


この2週間必死でフットボールに取り組んできた結果、何とか勝つことが出来た。試合内容も前節に比べると徐々に良くなっていると思う。しかし、この日のために春から練習してきたことを基準として考えたならば、まだまだ『許せない』ミスは数多く存在する。大きなロスをする様なプレー、イージーなキャッチミス(オフェンス、ディフェンス共に)、いらぬ反則・・・。PRIMROSEの目指しているフットボールを春からどっぷりと鍛錬して来たというのであれば、『ここでそれをするか』と思わせる一面がオフェンス・ディフェンス共にあまりにも多すぎる。上のステージを目指すには、やはりもう一皮剥ける必要があるだろう。妥協なき謙虚でこの2週間も練習に励んで欲しい。

(文:17期 丹野)

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