ゲーム解説

1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
埼玉大学 7 3 0 6 16
芝浦工業大学 6 7 0 7 20

ミスから失点し、初黒星

第四節の対戦相手は芝浦工業大学。同大オフェンスはフレックスボーン、ダイブとQBキープを中心にコツコツ型の攻撃を仕掛けてくる。そしてディフェンスは43。圧力というよりかは機動力型の守備といえるだろう。


前半戦


先制したのはPRIMROSE(プリムローズ)。1Q中盤、WR加藤(#85・4年生・LB兼任)への47ヤードのプレーアクションパスで敵陣ゴール前5ヤードまで迫ると、ここからTBレイエス(#22・2年生・LB兼任)が左オフタックル付近に飛び込んでTD。比較的少ないプレー数で効率良く先制することができた(キック成功で7対0)。

しかし、返しの芝工大のオフェンスシリーズでPRIMROSEディフェンスが反撃を食らう。PRIMROSE陣内42ヤードからの攻撃であったが、芝工大オフェンスのダイブとショートパスに小刻みな前進を強いられ苦しい展開。最後もダイブから15ヤードを走り切られてTDを献上。単純なプレーの繰り返しではあったが、精度良くゲインされてしまった。

2Qに入りPRIMROSEオフェンスは1FGを追加、前半戦をこのままリードの展開で折り返したかったが、終盤にミスが起こる。自陣44ヤードからのPRIMROSEの攻撃であったが、QB吉田(#9・2年生)の投じたショートパスが芝工大LBにインターセプトされ、攻撃権を芝工大に奪われてしまう。自陣を背負ってのスクランブル発進となったPRIMROSEディフェンスであったが、ここからの芝工大の攻撃を止めることが出来ずにTDを献上。10対13と芝工大にリードの展開を許す形となった。

シーズンを通じて初めて起こったリードされる展開。若いPRIMROSEにとってこの初体験が焦りを呼び込んだ部分もあったと言えるだろう。


後半戦


後半戦3Qはこう着状態。4Qに入り芝工大が最初に仕掛ける。芝工大陣内34ヤードからの攻撃であったが、PRIMROSEディフェンスは前半戦にも苦しめられた芝工大オフェンスのダイブを効果的に止めることが出来ないまま、8プレー、66ヤードのTDドライブを敢行されてしまう。

いよいよ焦りの見え始める時間帯となったが、この返しのシリーズでキャプテン加藤(#85)が46ヤードのキックオフリターン→25ヤードのロングパスキャッチ→10ヤードのパスキャッチと3プレー連続で意地の突進を見せ、一気に相手ゴール前2ヤードまで迫ると、最後はTBレイエス(#22)が2ヤードを走り切ってTD。ゴール前まで行ってからエンドゾーンに飛び込むまで4プレーもかかり、時間をかなり消費させられたが、残り時間3分ほどで1TD差以内まで持ち込むことに成功した(2ポイント・コンバージョン失敗で16対20)。

ここでオンサイドキックを決めることが出来れば・・。一か八かの試みではあったが、試合はこの時クライマックスを迎えた。しかし、このオンサイドキックはあえなく失敗。攻撃権は芝工大へと移り万事休する形となった(ファイナルスコア16対20)。


総括


結果から言うと前半戦のインターセプトが命取りとなった。しかし、インターセプトというミスを引き算すれば勝てた・・というシナリオの少なさ、カードの少なさが現状の『チーム力』を表しているということをしっかり自覚しなければならないだろう。

明るい材料と言えば1年生がここまではつらつとプレーしてくれたことだろう。残り一試合も1年生から4年生、全てをつぎ込んだ総力戦となるが、必ず勝ってチーム力をアップさせて欲しい。

(文:17期 丹野)

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