ゲーム解説

1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
埼玉大学 14 14 7 13 48
宇都宮大学 3 7 0 0 10

全員フットボールで有終の美

早いもので今年も最終戦の日を迎えることとなった。最終第五節の対戦相手は宇都宮大学。同大オフェンスはワンセットバック。WRをグランドいっぱいに散りばめてグランドを広く使った攻撃を展開してくる。そしてディフェンスは43。セカンダリーを積極的に前線に送り出し、ランサポートに絡めてくるのが特徴だ。


前半戦


先制したのはPRIMROSE(プリムローズ)。この日はQB吉田(#9・2年生)が各ターゲットにパスを丁寧にデリバリーする。1stシリーズはFB比浦(#40・1年生・LB兼任)に12ヤード、TE渡辺(#80・3年生・LB兼任)に49ヤードのパスをヒットさせ、わずか3プレーで67ヤードをドライブしTDをゲットする(キック成功で7対0)。

そして、ディフェンスも序盤は好調。宇都宮大オフェンスのオプション攻撃にキャプテン加藤(#85・4年生・LB兼任)が鋭い突進からロスタックルを食らわすなど、シャキッと止めてオフェンスに攻撃権を供給し、TDの上乗せをサポートした。

2Qに入ってもオフェンスの好調は続く。中盤にはWRキャプテン加藤に21ヤード、そして終盤にはWR松井(#11・1年生・DB兼任)に29ヤードのTDパスが生まれ、前半だけで28得点を奪うことに成功した。もちろん、好調パスオフェンスを下支えしたのは1年生ライン3人(#54千葉・#75桑原・#66永山)を要するオフェンスラインユニットによるパス・プロテクションであったことは言うまでもない。

しかし、2QはPRIMROSEディフェンスがやや失速する。中盤には宇都宮大オフェンスにダイブを中心に5プレー、59ヤードをゲインされてTDを献上。その後も前半戦終了間際までダイブ、そしてその裏のオプションに苦しめられる展開が続き、後半戦に向けて不安を残す形となった(前半終了28対10)。


後半戦


3Qに入り、ディフェンスの動向が心配されたが、ハーフタイムにおけるベンチワークでキッチりと修正することが出来た。1stシリーズは宇都宮大オフェンスの攻撃(宇都宮陣内36ヤード)であったが、3回の攻撃でピシャりと止めて流れを掌握。以後も得点機を相手に与えることなく安定化した。

そして、3Q終盤には課題となっていたオフェンスとディフェンスの連結部分、キッキングゲームにおいてもビッグプレーが飛び出す。得点後のキックオフカバー時において、カバーチームの金田(#70・4年生)とレイエス(#22)が鋭い突進からファンブルフォース。このボールを比浦(#40・1年生)がリカバーして連続してオフェンスに攻撃権を供給する。このシリーズもTB中川(#28・4年生・DB兼任)のTDランへとつなげて理想的に加点をした。

更に4Q終盤にはDE金田(#70・4年生・OL兼任)にQBサックが飛び出すなど、終わってみれば後半戦はPRIMROSEディフェンスが宇都宮大の攻撃を完封。そして、一方のオフェンスも3TDを上乗せしてファイナルスコア48対10、完勝の形で最終戦を締めくくることが出来た。


総括


4年生は四年間お疲れ様でした。大地震の後、1年生を勧誘して、1年生をその気にさせ、20人という少数精鋭ながらもよく我慢してチームをここまで成長させてくれたと思います。今後はOBとして後輩を指導してやって欲しい。

ただ、優勝するにはまだまだ実力が足りていなかったのは確かなこと。来季はこの足りなかった部分を残されたメンバーで埋めて行き、優勝するのにふさわしいチームを目指してもらいたい。

(文:17期 丹野)

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