ゲーム解説
武蔵大の怒涛の攻撃に屈する第4節の対戦相手は武蔵大学。同大オフェンスはベース、スロットIフォーメーション。ブロッキングラインが5人の体型が基本だが、インサイド、アウトサイドへのゾーンワークが巧みでバックス陣も豊富。また、パスワークも決して疎かにしていない。そしてディフェンスはベース43。印象としてはパワーよりはスピード・・と言う感じを受けるが、長年2部リーグでナラしてきた守備は間違いなく3部リーグではトップクラスだろう。 前半戦先制したのは武蔵大学。PRIMROSE(プリムローズ)オフェンスの1stシリーズを難なく止めて得た返しの武蔵大のオフェンスシリーズ。1stプレーのインサイドゾーンがバックス(TB)のエフォートを含め17ヤードのゲインとなる。PRIMROSEディフェンスにしてみれば、アサイメントではそこそこ止まっている感じではあったが、タックルミスの連発・・。実力の差を見せつけられた1stプレーとなった。そして、息つく暇もなくその2プレー後にパス一閃。49ヤードのTDパスを決められて、あっさりと先制を許してしまう(キック失敗で0対6)。 次のPRIMROSEオフェンスのシリーズも止められてパントを選択したが、今度はそのパントキックがミスキックとなり思うように返すことが出来ない。やはり弱者にありがちなミス・・。普段通りの仕事が出来ない。相手の実力+精神面からくる自滅も重なり、陣地を悪くしたPRIMROSEは次の7点目もあっさりと失う。前節と全く同じような展開だ・・(キック成功で0対13)。 3rdシリーズ目に突入し、ようやくPRIMROSEオフェンスにゲインが生まれ始める。自陣25ヤードからの攻撃であったが、TBレイエス(#22・3年生・DB兼任)のラン、FB及川(#15・2年生・LB兼任)へのパスなどでコツコツと攻め上がり陣地を挽回。敵陣21ヤードまで攻め上がったところで4thダウンに追い込まれるも、ここから19ヤードのトリックプレーのパスをSB(スロットバック)レイエス(#22)に決めてTDを奪う(キック成功で7対13)。 早い段階で得点することが出来たPRIMROSEオフェンスであったが、その後ディフェンス陣が武蔵大オフェンスを効果的に止めることが出来ないまま試合は展開。前半戦は更に2TD+1FGを上乗せされて7対29で折り返す形となる。 後半戦後半戦最初の攻撃は武蔵大学。のっけのキックオフリターンで63ヤードゲインされ、PRIMROSEディフェンスにとっては、またまた苦しい立ち上がりとなってしまう。このシリーズも開始僅か5プレーでTDを決められ、前節に引き続き大量リード(失点)の展開を強いられることになる。 3Qは更に2TDを武蔵大に追加されてスコア的には非常に厳しいものになったが、4Qに入りPRIMROSEオフェンスが見せ場を作る。序盤、自陣28ヤードからの攻撃であったが、WR松井(#11・2年生・DB兼任)への31ヤードのパスとTBレイエス(#22)の9ヤードのランで一気に敵陣まで侵入すると、ここからTE渡辺(#80・4年生・LB兼任)に32ヤードのプレーアクションパスがヒットしてTD。キャプテンの意地の一発でようやく一矢報いることが出来た(キック失敗で13対50)。 その後、渡辺(#80)は返しの武蔵大のオフェンスシリーズでQBサック(10ヤードのロス)を決めるなどディフェンスでも奮闘。更に終盤にはこの日2本目となる10ヤードのTDパスをキャッチし、キャプテンとして最後まで諦めない姿勢を貫いた(ファイナルスコア19対57)。 総括一年間やってきたことがこのような大敗という形で表現されると、やはり悔しい。一年生の成長などプラス要素はあるものの、組織としてやっている以上、チームとしての勝利が一番の喜びであって欲しい。それが一番であれば、個々の取り組みも向上するはず。次節、PRIMROSEは上を目指しているチームだという事を表現して最終戦を締め括って欲しい。 (文:17期 丹野) BACK |