ゲーム解説

1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
埼玉大学 6 10 6 16 38
大東文化大学 15 3 0 7 25

逆転勝利で3連勝! 次節、全勝対決へ

第3節の対戦相手は大東文化大学。同大オフェンスはベース、ショットガンフォーメーション。オプション攻撃にテンポの良いパスでバランス型の攻撃を仕掛けてくる。そして、ディフェンスは8メンボックス(3-5)。8人ボックスと言う意味では4‐4ディフェンスと同じではあるが、そのアライメントは目くるめく変化し、オフェンスのアサイメントをプレースタート直後から破壊しようとする意図が見える。


前半戦


先制したのは大東大。大東大の攻撃を一度のファーストダウンの更新のみで抑え、幸先の良いスタートを切ったかに見えたPRIMROSE(プリムローズ)ディフェンスであったが、序盤から痛恨ともいえるミスを犯す。大東大がパントキックしたボールをキャッチし、リターン体勢に入ったPR(パントリターナー)松井(#11・3年生)であったが、相手ファーストタックルの鋭い突っ込みに合い、ボールの確保直後にジャックル気味にボールをファンブル。このボールをリカバーされ、再び大東大に攻撃権を与えてしまう。そして、落ち着く間もなくオプションプレーから左オープンを14ヤード走られてTDを献上。更に2点コンバージョンも決められて、ここから長い長い我慢の展開を強いられることになる(0対8)。

返しのPRIMROSEオフェンスの攻撃は自陣34ヤードから。TBレイエス(#22・4年生・DB兼任)とTB比浦(#40・3年生・DB兼任)のランによる前進に、FB為野(#17・2年生・LB兼任)へのパスを絡めて大東大ゴール前まで迫ると、最後はTBレイエス(#22)が中央パワープレーから5ヤードを走り切ってTD。攻撃のリズムは良かったが、キックが失敗し、大東大リードの展開が継続する(6対8)。

続く大東大の攻撃もPRIMROSEディフェンスにとっては難局。キックオフリータンのロングゲインで一気に50ヤード近くPRIMROSE陣内まで押し返されると、勢いそのままにディープゾーンにパスを決められ一発ツモで加点されてしまう(キック成功で6対15)。

しかし、PRIMROSEオフェンスも何とか食らいつき、前半戦は1FGと1TDを追加。大東大にも1FGを追加されるが、16対18と大きくリードされることなく折り返しの時を迎える。


後半戦


3Qは中盤に動く。ハーフ付近からの攻撃権を獲得したPRIMROSEオフェンスであったが、TBレイエス(#22)のオープンランで15ヤードゲインして敵陣に大きく侵入すると、ここからWR松井(#11・3年生・DB兼任)に30ヤードのプレーアクションパスがヒットし、逆転に成功。我慢の攻撃を続け、ようやくリードの展開をものにすることが出来た(キック失敗で22対18)。

しかし、4Qに入り再び攻防。序盤にTBレイエス(#22)に8ヤードのTDランが生まれ、11点差まで引き離したPRIMROSEであったが、その返しのシリーズにおいて大東大RBが今日一番の走りを見せる。前半から度々見せていたオープンプレーであったが、インサイドにデイライトを見つけると、思い切りよくカットバック。PRIMROSE守備陣を嘲笑うかのような縦上がりからの62ヤードの独走TDランを決められ、再び4点差まで追い上げられてしまう(キック成功で29対25)。

大東大の反撃をストップする意味でも、とても大事なPRIMROSEオフェンスの返しのシリーズであったが、オフェンス陣の集中力は継続。自陣35ヤードからの攻撃であったが、TBレイエス(#22)、TB比浦(#40)、そしてFB為野(#17)に次々にボールを持たせ小刻みに前進を繰り返し、最後はTBレイエスがパワープレーから16ヤードを走り切ってTDを奪う。粘りを見せる大東大をようやく突き放すことに成功した(ファイナルスコア38対25)。


総括


試合開始直後のファンブルもそうだが、ディフェンス陣のタックルにも随所にミスが見受けられた。やはり上位チームとの対戦となると一つのミスが命取りとなる。次節、全勝対決ではあるが、あくまで格上は対戦相手である。やはり謙虚に鍛錬を積み重ね、最高のコンディション、最高の集中力でぶつかっていくことが必要となるだろう。この二週間、しっかりとチーム力を高めていってもらいたい。

大東さんとはここ数年、春も夏合宿も試合や合同練習をさせて頂いている。今年も同じリーグではあるが、変わらず春も夏も対戦させて頂いた。手の内が分かりあっている中でどのような勝負になるのか不安はあった。しかし、終わってみれば小細工なし。気持ちの良いぶつかり合いであった。真っ向勝負の大東さんに感謝・・である。

(文:17期 丹野)

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