ゲーム解説

1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
埼玉大学 7 14 0 3 24
東京外語大学 0 7 0 7 14

激戦を征し全勝キープ!

第4節の対戦相手は東京外語大学。同大オフェンスはマルチプル。基本はショートパスとパワープレーをしぶとく繰り返す3ヤーダースタイル。しかし、そこに果敢なQBのスクランブルが加わり独自の攻撃スタイルを形成している。そして、ディフェンスは8メンボックス(44)。ここまでは7メン(43)で守ることが多かった同チームだが、この日は少々のことではボックスを崩す事はなく、ラン守備ファーストのディフェンスプランであった。


前半戦


先制したのはPRIMROSE。1Q終盤。東外大のパントキックをPR(パントリターナー)松井(#11・3年生)が15ヤードリターンし、敵陣43ヤードと好位置からの攻撃権を得る。ここからTBレイエス(#22・4年生・DB兼任)、比浦(#40・3年生・DB兼任)にボールを持たせて敵陣27ヤードまで前進すると、最後はWR松井(#11・3年生・DB兼任)に27ヤードのプレーアクションパスがヒットしてTD。序盤、激しいモメンタムの奪い合いの中で、均衡を破る一撃となった(キック成功で7対0)。

続いてもPRIMROSE(プリムローズ)。返しの東外大の攻撃機会を3回の攻撃で止めて、すかさず攻撃権を得る(自陣44ヤード)。この攻撃機会にTBレイエス(#22)が中央ランから34ヤードをゲインするなど順調に相手ゴール前1ヤードまで前進する。最後はTB比浦(#40)が中央に体をねじ込んでTD。良い形、良いリズムで加点できた(キック成功で14対0)。

しかし、ここで東外大に反撃を喰らう。東外大陣内15ヤードとPRIMROSEの蹴ったキックオフとカバーはそこそこまで押し込むことに成功した。ところがここから東外大QBが積極的なスクランブル攻撃を敢行。4thダウンギャンブルも絡め、実にしぶとくPRIMROSE陣内まで攻め込んで来た。そして最後は縦パス一閃。36ヤードのロングパスを決められTDを献上。14対7。この試合もつれるのか・・。まだまだ力関係ははっきりしないのか・・・。この東外大のTDシーンは、まさに色々な思いが錯綜する瞬間となった。

ところがところが次の瞬間、ビックプレーでチームが一気に活気づく。返しのPRIMROSEのキックオフリターン。自陣8ヤード付近でキックボールを確保したKR(キックリターナー)レイエス(#22)が、ライン、バックス陣の好ブロックに支えられ左オープンに展開。ここで東外大キッカー(セーフティーの役割)に遭遇したがこれをステップでかわすとライン際ギリギリで独走ルートを確保。92ヤードのリターンTDを決め、4年生の激走がチームに特大の活気を与える結果となった(キック成功で21対7)。

前半戦は東外大にもう一度攻撃機会を与えたが無得点に抑え、21対7とまずまずの形での折り返しとなった。


後半戦


後半戦、PRIMROSEオフェンスは先ずは順調にボールコントロール。TBレイエス(#22)、比浦(#40)とFB及川(#15・3年生・LB兼任)にボールを集め、ロングゲインこそ少ないが順調に1stダウンを重ねる作業。4Qにはしぶといラン攻撃から敵陣11ヤードまで前進し、K西村(#23・1年生)のFGトライに繋げ、4Q中盤までの間に最大2TD+1FG差まで点差を広げることに成功した。

一方のPRIMROSEディフェンスも東外大QBのオプション&スクランブル攻撃に対し、DL(ディフェンスライン)とLB(ラインバッカー)陣の献身的な集まりで対抗。(向こうがオプション攻撃を仕掛けているのではっきりとした記録については判断が難しいが)DL舘坂(#51・2年生・OL兼任)とLB山田(#52・2年生)の二年生コンビにQBサックが生まれるなど若手がチームに活気を与える場面もたびたび見られた。また、DE千葉(#54・3年生・OL兼任)を中心としたパスラッシュも記録には残らないが、しぶとく相手オフェンスにプレッシャーを与えていたように思う。

試合は4Q終盤にトリックプレーから1TDを返されるが、オフェンス陣のボールコントロールとディフェンス陣のしぶとい集まりとの共同作業で、最後まで走り負けることなくリードの展開を守り切ることに成功した(試合終了24対14)。


総括


全勝対決。何とか勝利することが出来た。次の相手も全く予断を許さない相手ではあるが、ここまで来たら優勝あるのみ。前節以上の取り組みをして、最高のチーム状態を作り上げ、最終節を迎えられるようにして欲しい。

(文:17期 丹野)

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