ゲーム解説
4Q逆転劇で開幕戦勝利!2014年シーズン開幕戦の対戦相手は電気通信大学。昨年エリアリーグ(4部)から昇格した同大オフェンスはベースIフォーメーション。パワープレーにオプション、ショートパスとオーソドックスに攻撃を散らしてくる。そして、ディフェンスはベース8メンボックス(44)。こちらもラン守備ファーストのオーソドックスな体型だ。 前半戦先制したのは電通大。キックオフ直後の電通大陣内18ヤードからの第1シリーズ。開幕の緊張があったかは分からないが、ファーストシリーズでいきなりのロングゲインを喰らってしまう。ブロッカーを付けた右サイドのオプションプレーだったが、相手RBの素早い縦上がりにタックルミスを連発。44ヤードをゲインされ、いきなり自陣を背負う展開を強いられる。ここから更にドロープレーで22ヤードのゲインを上乗せされてゴール前まで前進されると、最後はダイブでゴリ押しされてTDを献上。この試合、結果的に相手のロングゲインはこれだけであったことを考えると非常に悔やまれるファーストシリーズとなってしまった(キック成功で0対7)。 PRIMROSE(プリムローズ)の反撃は第2Qに入ってから。自陣37ヤードからの攻撃であったが、TB比浦(#40・4年生・DB兼任)と西村(#21・2年生)のオープンプレーを中心にコツコツと前進を重ねて15プレー、63ヤードのドライブを敢行。最後はTB比浦(#40)が左パワープレーからエンドゾーンに体をねじ込みTDをゲットする。しかし、ここでポイントアフタータッチダウンのキックのスナップをミスしてしまう(=キック失敗で6対7)。この後、電通大1点リードの状況が4Qまで継続することになり、徐々にではあるが焦りの展開を強いられることとなった(前半終了6対7)。 後半戦後半戦はPRIMROSEの攻撃から開始。自陣20ヤードからの攻撃であったが、前半同様にTB比浦(#40)と西村(#21)のランプレーを軸に、WR松井(#11・4年生・DB兼任)へのショートパスを絡めながらコツコツと前進し、敵陣28ヤード地点でFGを選択。しかし、今度はこのFGをブロックされて無得点に終わる。更に3Q終盤には敵陣12ヤードまで前進するも、ハンドオフのボールが味方に渡らずにボールをファンブル。相手の物理的プレッシャーを受ける以前に、焦りというプレッシャーにミスを連発する自滅の状態が続く。 救いだったのはディフェンス陣が1Qのファーストシリーズ以降は大崩れしなかったことだろう。この試合与えたファーストダウンは5回。喪失ヤードも100ヤードに満たなかった。オフェンスに一定の攻撃機会を供給し続けたことが唯一の安定要因だったように思える。 4Qに入り、ようやく逆転の機会が訪れる。やはりディフェンスのファンブルリカバーから得た敵陣20ヤードからの攻撃機会を21ヤードのFGに繋げて、ようやく逆転に成功する(9対7)。更にこの後、OLB為野(#17・3年生・FB兼任)のインターセプトから得たチャンスにオフェンスがTDを奪い、ファイナルスコア15対7。まさに薄氷を踏む思いの開幕戦勝利となった。 総括先制され長い時間リードをキープされるという精神的にとても苦しいゲーム展開であった。もちろん相手もウチを良く研究してきてはいた。しかし、試合を難しくした一番の理由はやはりミスにあると思う。ポイントアフターのスナップ。ハンドオフでの落球。数えたらきりがないほど基本的なミスが多かった。弱いからミスる。吐き捨てればただそれだけだが、他人の意見は関係ない。己が謙虚な姿勢に立ち返り練習をすることが出来るのか、チーム浮沈のポイントは正にそこにあるだろう。 マイナス要素ばかりが目立ったゲームであったが、1年生の活躍などチームにとってプラス要素も無いわけではなかった。DE岩崎(#55・1年生)、OLB増島(#80・1年生)はほぼ一試合を通して出場。その他キッキングゲームでも随所に一年生が出場した。将来のPRIMROSEを担うメンバーが着々とデビューしている。 (文:17期 丹野) BACK |