ゲーム解説

1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
埼玉大学 0 0 14 7 21
芝浦工業大学 3 0 0 6 9

攻守噛み合い3連勝!

第3節の対戦相手は芝浦工業大学。同大オフェンスのベースはフレックスボーン。特徴と言えばオプションとそれにまつわるパスを主体とした攻撃、それに尽きる。そして、ディフェンスは43。セカンダリーが早い段階で前線にサポートに入る守備が多く、ラン守備ファーストと言えるだろう。


前半戦


先制したのは芝工大。キックオフでハーフ(50ヤード)まで戻した芝工大が1Qは陣地を有利に展開。そしてパントを一度ずつ蹴り合った2ndシリーズで芝工大オフェンスにチャンスメークを許す。オプションフェイクのパスから34ヤードのロングゲインを決められ、PRIMROSE(プリムローズ)陣内24ヤードまで攻め込まれる。しかし、PRIMROSEディフェンスもここで何とか踏ん張り4thダウンへと追い込み、芝工大オフェンスはFG(フィールドゴール)を選択。41ヤードとやや距離のあるFGではあったが、これを見事に決められて3点を献上。序盤の均衡が破られた。

その後、前半戦は両者沈黙が続く。PRIMROSEオフェンスはゲインこそあったが、エクスチェンジやピッチプレーのミスでチャンスを潰す詰めの甘い展開。一方のPRIMROSEディフェンスも反則なども絡み、芝工大オフェンスにボールコントロールを許す展開が継続。イライラの募る時間帯が長かったが、PRIMROSEディフェンスに関しては相手の中心プレーの一つであるオプションやQBキープをほぼ完璧に止めていたことが安心材料ではあった。


後半戦


後半戦は前半戦のイライラを吹き飛ばすかのようにPRIMROSE攻撃陣にエンジンがかかる。自陣35ヤードからの攻撃であったが、WR菊池(#7・3年生・DB兼任)に55ヤードのプレーアクションパスがヒットして一気に敵陣まで侵入すると、TB西村(#21・2年生)→TB比浦(#40・4年生・DB兼任)とランプレーでつないで早々に逆転に成功する(キック成功で7対3)。

その後のディフェンスにおいても芝工大のオプションプレーをCB菊池(#7)がロスタックルに仕留め、続くドロープレーもOLB為野(#17・3年生・FB兼任)とDL遠藤(#78・3年生・OL兼任)が鋭いラッシュから連続のロスタックルに仕留めて芝工大オフェンスの前進をストップさせると、続くオフェンスも自陣15ヤードと深い所からの攻撃であったが、QB佐々木(#6・2年生)がWR豊田(#10・4年生・DB兼任)に20ヤードのパスをヒットさせて一気に波に乗ると、TB金澤(#31・3年生)→TB比浦(#40)と交互にランプレーでつないで連続TDを奪う(キック成功で14対3)。オフェンスとディフェンスの共同作業でモメンタムを完全に手繰り寄せた。

4Qもディフェンスは安定。一試合を通じて1stダウンの更新も一桁(7回)、特に芝工大オフェンスの特徴でもあるオプションプレーで有効的なゲインを許さない展開でゲームを支配し、1QのFGによる3失点以降は芝工大オフェンスに継続性を持たせることなく守り切った。

一方のオフェンスも4QにTB比浦(#40)のラン、WR豊田(#10)へのパスを中心に8プレー、78ヤードのダメ押しドライブを展開。ディフェンスの頑張りに応え加点を続けた(キック成功21対3)。

ゲームは終了間際に芝工大に意地のパントリターンTDを決められ6点を献上。オフェンスからディフェンスへのつなぎ目の所で失点を喫し、最後の最後でやや反省点を残す展開となってしまったが、ファイナルスコア21対9で何とか3連勝を飾った。


総括


何とか3連勝できた。そして、次節はいよいよ上位校との対戦となる。春、夏と練習を積み重ねてきたが、練習してきたこと以上のことは現場では起こらないだろう。当然、訓練が足りていなければミスも出るだろうし、ここまでの試合でもミスや満足いかないプレーは数多く存在した。しかし、積み上げた練習は決して裏切らないという事を強く信じよう。ミスをしないようにするのもチームであるが、ミスをカバーするのもまたチームである。次節、最高のチームとなれることを期待する。

(文:17期 丹野)

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