ゲーム解説

1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
埼玉大学 13 8 14 21 56
亜細亜大学 7 7 0 0 14

今季初勝利、しかし、まだまだ険しい道のり

リーグ戦第2節の対戦相手は亜細亜大学。同大オフェンスはベースIフォーメーション。タイプの違うQBを使い分け、ショートパスとオプション攻撃を仕掛けてくる。そして、ディフェンスは43。機動力の高いディフェンスラインを擁し、攻撃アサイメントが成立する前の早い段階でのプレッシャーを意識した守備パッケージングとなっている。


前半戦


先制したのはPRIMROSE(プリムローズ)。亜細亜大オフェンスのファンブルボールをリカバーして得た自陣43ヤードからの攻撃。TB金澤(#31・4年生)、鍋嶋(#25・3年生)、FB大澤(#2・1年生・LB兼任)とRB陣に次々とボールを持たせて亜細亜大ゴール前7ヤードまでリズム良く前進すると、最後はTB金澤(#31)がパワープレーから中央左を7ヤード滑り込んでTD。6プレー57ヤードと速攻で先制点をゲットする(キック成功で7対0)。

返しの亜細亜大のオフェンスもPRIMROSEディフェンスがLB陣の素早い集まりから3&アウト(スリー・アンド・アウト=ファーストダウン〔=攻撃権の更新〕を一度も許さずにストップする)。更に亜細亜大パントチームにロングスナップのミスも重なり、絶好のポジション(敵陣7ヤード)でオフェンスに攻撃権を供給する。この攻撃もTB金澤(#31)がランプレーからTDを奪い、再びの速攻で追加点を奪う(キック失敗で13対0)。

一気に波に乗ったか…と思われたPRIMROSEであったが、ここからディフェンスが締まらない(厳密に言えば、一個前のポイントアフターのキック失敗から締まっていないのだが…)。返しの亜細亜大の攻撃で、相手SB(スロットバック)にミドルパス&アフターランを許して71ヤードの独走TDを献上。僅か1プレーで得点を許してしまう。

しかし、直後のPRIMROSEのオフェンスはKR(キックリターナー)菊池(#7・4年生)が34ヤードとまずまず戻してハーフ付近から開始。すかさずTB鍋嶋(#25)が左オープンプレーから28ヤードをゲインして敵陣まで切れ込むと、QB佐々木(#6・3年生)→TB金澤(#31)→TB鍋嶋(#25)と小刻みにランでつないでTD。コンバージョンも決まって21対7と再び突き放す。

しかし、しかし、2Q終盤に再びPRIMROSEディフェンスに試練。亜細亜大オフェンスがショートパスにQBのスクランブルランも絡めてしぶとくPRIMROSE陣内まで前進を図る。結果、前半終了間際に15ヤードの縦パスを決められTDを奪われてしまう。21対14。オフェンスがコンスタントに前進しているとはいえ、全く油断できない点差で前半を折り返す。


後半戦


重たい空気の前半戦であったが、後半戦に入りPRIMROSEにいきなりのビックプレーが生まれる。KR大澤(#2・1年生)が自陣28ヤード付近でキックオフのボールを捕球すると、中央密集地帯から右オープンにサイドアッタック。密集直後余っていた工藤(#46・2年生)の好ブロックもあり瞬く間に走路を確保すると、相手エンドゾーンまで72ヤードをそのまま走り切ってTD。ここまでの流れを考えると、とても貴重な追加点となった(キック成功で28対14)。

KR大澤(#2)のビックプレーもあり、落ち着きを取り戻したPRIMROSEはその後主導権を握る。オフェンスは更に4TDを上乗せし、一方のディフェンスも後半戦はDL舘坂(#51・4年生・OL兼任)、岩崎(#55・2年生・OL兼任)等の縦への圧力と、CB菊池(#7・4年生・WR兼任)、原(#12・3年生・WR兼任)を中心としたセカンダリー陣も要所で落ち着いたパスカバーを見せ、亜細亜大オフェンスのFD更新を2回に止め、無得点に抑えた。

しかし、ファンブルなどのオフェンスの単純ミスも多く、通常のオフェンス・ディフェンス以外でもキックミス等から亜細亜大キックオフリターンに再三苦しめられるなど、亜細亜大の得点チャンスを全て封じ込めることが出来ていたかと言うと、まだまだ…と言わざるを得ないだろう。反省点の多い試合内容となった。(試合終了56対14)。


総括


遠い道のりであったが、シーズン初勝利をあげることが出来た。しかし、チームとしての出来はまだまだと言えるだろう。先ずはしっかりと練習をしてチームとして結束する事。そして、次の相手に集中し、勝利することを考えよう。やれる事はまだまだ多くあるはずだ。

(文:17期 丹野)

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