ゲーム解説

1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
埼玉大学 0 0 6 6 12
東京理科大学 0 0 13 7 20

大事な初戦を落とし、連覇に黄信号

2015年シーズンの開幕戦。リーグ初戦の対戦相手は東京理科大学。昨季にエリアリーグ(4部)から昇格した同大だが、部員数も多く、マルチに展開するオフェンスは切れ味鋭いパスワークを擁する。一方のディフェンスも4メン、5メンフロントを使い分け、ラインバッカー陣を中心に集まりの良い守備を展開する。


前半戦


前半戦はお互いに決め手に欠く展開。最初に得点チャンスをつかんだのは東京理科大学。一度ずつパントを蹴った後の東京理科大のオフェンスシリーズ。東京理科大陣内43ヤード付近からの攻撃であったが、PRIMROSE(プリムローズ)ディフェンスはミドル、ショートに小刻みにパスを決められ、16ヤード、12ヤードと前進を許しFGレンジへと侵入される。その後のランアタックは何とか阻止したPRIMROSEディフェンスであったが、東京理科大オフェンスは36ヤードのFGトライを選択。しかし、このキックが失敗に終わり、PRIMROSEディフェンスは何とか無失点で切り抜ける。

返しのPRIMROSEのオフェンスシリーズ。自陣19ヤード付近からの攻撃であったが、ランプレーを軸に手堅く攻めて11プレーで64ヤードを前進。敵陣17ヤードまで侵入した所で34ヤードのFGチャンス。しかし、このトライをK宮川(#18・3年生)が失敗し、先制点をゲットすることが出来ない。

前半戦はPRIMROSEオフェンスにもう一度FGのチャンスが訪れるが決めきれず、0対0のまま終了する。


後半戦


後半戦に入り試合が動き始める。先制したのは東京理科大学。開始直後のキックオフ。キックボールをリターンすべく捕球体勢に入ったPRIMROSEのキックリターナー高橋(#27・3年生)であったが、捕球際でボールをファンブル。これを東京理科大カバーチームにリカバーされて攻撃権を奪われてしまう。その後、浮き足立ったPRIMROSEディフェンスに縦パス一閃。28ヤードのTDパスを決められて、あっという間の出来事で先制を許してしまう(キック失敗で0対6)。

PRIMROSEの反撃は3Q中盤。自陣28ヤードからの攻撃であったが、TB為野(#17・4年生)、鍋嶋(#25・3年生)のランとショートパスを中心に8プレー72ヤードのTDドライブを敢行。何とか追いつくもTD後のキックを失敗し、リードを奪え切れない(6対6)。

スッキリしない流れの中、東京理科大オフェンスに再び攻め込まれる。東京理科大陣内33ヤードからの攻撃であったが、51ヤードのポストパターンのパスをヒットされ、PRIMROSEディフェンスは一気にゴールを背負う展開へと追い込まれる。ここからオープンプレーでTDを奪われ逆転を許し、6対13と再びリードされる展開を強いられる。

4Qも中盤となり、PRIMROSEの反撃ドライブが開始される。ハーフ付近からの攻撃であったが、TB為野のインサイドラン、SB菊地(#7・4年生・DB兼任)のオープンランを中心に敵陣11ヤードまで前進すると、ここからFB大澤(#2・1年生・LB兼任)に10ヤードのショートパスがヒットしてゴール前1ヤードに迫ると、最後は主将TB為野が1ヤードをねじ込んでTDをゲットする。しかし、TDの数で追いつきホッとしたのもつかの間、K宮川がこの日は絶不調。またまたトライのキックを外して同点とすることが出来ない(12対13)。

更に悪い流れは続く。東京理科大の返しのオフェンスをいち早く止め、オフェンスへとバトンタッチをしたかったPRIMROSEディフェンス陣であったが、わずか一プレーで77ヤードのロングパスTDを献上し、ダメ押し点を奪われてしまう(キック成功で12対20)。

その後、僅かな残り時間にPRIMROSEオフェンスは必死に反撃を試みるも得点を奪えず、PRIMROSEは大事な開幕戦を黒星で終えることとなった(試合終了12対20)。


総括


大事な初戦を落とした。自力優勝がない訳だから、連覇は黄信号どころか、黄信号以上の厳しい状況と言えるだろう。しかし、だからと言って残りの試合を勝たなくても良いという言い訳にはならない。優勝の可能性が復活することを信じ、先ずは次節の勝利を手にして欲しい。

(文:17期 丹野)

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