ゲーム解説

1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
埼玉大学 0 0 0 0 0
筑波大学 14 7 0 14 35

5連敗、7位以下が確定、入替戦へ

第5節の対戦相手は筑波大学。同大オフェンスのベースはショットガンフォーメーション。スピードのあるRB陣による中央、オープンへのゾーンデイライト(ラン)と大型のスロットバックを擁したフラットゾーンへのパスが特徴。そして、ディフェンスは4‐3。ラインマンの力強さ、DB陣のスピード感は共に成熟した感があり、非常に安定感のある守備だ。


前半戦


1stシリーズは筑波大のオフェンスからスタート。中央のランをフェイクしたスロットバックへの横パスから29ヤードのミドルゲインを奪われ、PRIMROSE(プリムローズ)ディフェンスは試合開始直後数プレーで自陣へと侵入される展開。ケアしていたショートパスを効果的に止められないままゴールを背負い、結局最後もスロットバックにイン系のショートパスを当てられてTDを献上。ランに関してはそこそこでストップ出来ていたが、パスに関しては得意の攻撃を許す展開で先制点を奪われる(キック成功で0対7)。

返しのPRIMROSEオフェンスはKR(キックリターナー)大沢(#2・3年生)のリターンが50ヤードのロングゲインとなり幸先良いスタートを切ったかに見えたが、その直後の1stダウンでフォルススタートの反則を犯し後退。結局、反則後退分も含めた15ヤードを取り切れないままパントへと追い込まれ、そのパントもタッチバックとなり、得点どころか陣地の挽回すらイマイチ感で攻撃権は再び筑波大へと移る。

続く筑波大の攻撃は自陣20ヤードから。再びゾーン(ラン)とフラットパスのコンビネーション。1stシリーズはランに関しては止めていたが、今度はゾーンでも12ヤード、8ヤードとゲインを許す展開に陥る。そして最後はフラットのパスから筑波大スロットバックに右オープンを19ヤードスウィープされてTD。筑波大にジワジワとペースを握られてしまう(キック成功で0対14)。

何とか反撃へと転じたいPRIMROSEオフェンスであったが、攻撃を繋ぐことが出来ずにパントへと追い込まれると、そのパント時に再びのミス。C(センター)廣嶋(#38・4年生・キャプテン)のスナップバックしたボールがP(パンター)鹿(#57・3年生)の頭上を大きく超えて後逸。P鹿(#57)もボールをなかなか拾えずにもたつき、結局はパントを蹴ることが出来ないままボールをリカバー。筑波大に労せずしてPRIMROSEゴール前2ヤードからの攻撃権を与えてしまう。そして、ここでもあっさりと加点されて0対21。全く良いところなく前半戦が終了する(前半終了、0対21)。


後半戦


後半戦はPRIMROSEのオフェンスからスタート。自陣28ヤードからの攻撃であったが、1stダウンのHB篠澤(#13・3年生・DB兼任)へのオプションピッチが6ヤードとまずまずのゲイン。2ndダウンのTB大沢(#2・3年生・LB兼任)へのスウィープも6ヤードゲインしてFDを更新。続く攻撃でWR篠澤(#13・3年生)へ21ヤードのミドルパスがヒットして敵陣へと侵入。この調子で一気に攻勢をかけたい所であったが、この後がピリッとしない。HB金澤(#3・2年生)へのスウィーププレーであったが、QB大沢(#2・3年生)とのピッチのリレーションが悪くボールをファンブル。大きくロスをしたPRIMROSEオフェンスは結局このシリーズもターンオーバーを喫し、後半戦も前半戦同様にミスを犯して攻撃陣が継続性を作り出せない展開が続く。

しかし、この返しの筑波大のオフェンスシリーズでPRIMROSEディフェンスが意地を見せる。筑波大陣内36ヤードからの攻撃であったが、1stダウンと2ndダウンのパス攻撃をLB、DB陣のカバーで何とかインコンプリートとすると、続く3rdダウンのパス攻撃ではDE岩崎(#55・4年生・副キャプテン)が鋭いパスラッシュから筑波大QBをスクランブルへと追い込むと、反対サイドからラッシュをかけたDT森(#77・3年生・OL兼任)が挟み撃ちをかけてサックに仕留め、3&アウトで筑波大オフェンスをパントに追い込み、即座にPRIMROSEオフェンスへと攻撃権を供給する。

しかし、ここでもPRIMROSEオフェンスはディフェンス陣の頑張りに応えることが出来ずに無得点。結局試合はこの後、力尽きたPRIMROSEディフェンスが筑波大オフェンスに2TDを追加され、ファイナルスコア0対35。最悪の完封劇で試合終了となった。


総括


現在5連敗中のPRIMROSEは、残り試合全てに勝ったとしても他校を上回ることは出来ず7位以下が確定。リーグ戦あと二試合を残して下位リーグとの入替戦に出場することが決定となってしまった。非常に残念な結果ではあるが、現実をしっかりと受け止めて残りのリーグ戦と入替戦を戦い抜く準備を進めて欲しい。飛び級で何かが出来る様には決してならない。やはり基本を重視して練習し、足元をしっかりと固め、着実に一歩ずつチーム力をアップさせていって欲しい。

(文:17期 丹野)

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