ゲーム解説

1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
埼玉大学 0 0 0 6 6
学習院大学 0 0 3 9 12

敗北、学習大守備を突破できず

第5節の対戦相手は学習院大学。同大オフェンスのベースはショットガンフォーメーション。インサイド、アウトサイドへのオプション。ショートパスにロングパス。要するに全部あるのだが、3部リーグという事を考えるとタレントも多く、それぞれのプレーをそれなりにはこなしてくる。そして、ディフェンスは4‐3。重量感というよりかはモビリティ。守備フロントも含め機動力が高く、リーグ戦もここまで3失点。守備パッケージとしてまとまっているという感がある。


前半戦


前半戦最初のシリーズはPRIMROSEオフェンスからスタート。決して楽な道のりではないがコツコツとランプレー。ボールコントロールで勝負を挑む。自陣34ヤードからの攻撃。最初のTB藤澤(#17・4年生)のランが2ヤードのロスをするも、その後のQB大沢(#2・4年生・副キャプテン)のオプションキープが7ヤード。そして、この日はQBとしても大沢(#2)とタンデムで出場した藤澤(#17)のオプションキープも7ヤードゲインして幸先良くFDを更新する。その後もQB&HB藤澤(#17)のランを中心に12プレー、55ヤードのドライブを敢行。敵陣11ヤード地点でFGトライのチャンスを獲得する。しかし、K篠澤(#13・4年生・キャプテン)の蹴ったボールはゴールを外れて無得点。先制のチャンスを逃してしまう。

しかし、この日はPRIMROSEディフェンスが奮闘。学習院大オフェンスの1stプレーはウィークサイドへのオプション。オフガードへ切れ上がった相手QBに対し、OLB成山(#4・3年生・FB兼任)が、しっかりとプレーリードをした後にタックル。続くプレーはストロングサイドへのQBドロー。DE鹿(#57・4年生・副キャプテン)が相手SB(スロットバック)のクラックブロック(正面からではなく、斜め方向から当たるブロック)をもろともせずにチャージをかけて突進。QBを捕まえて7ヤードのロスタックルに仕留める。そして、3rdダウンのインサイドゾーンもノーゲインに抑えて3&アウト。上々の立ち上がりでディフェンス陣が早々にリズムを掴む。

2QもPRIMROSEディフェンスがチャンスメーク。学習院大オフェンスの自陣3ヤードからの攻撃であったが、相手QBがオプション攻撃からオープンサイドに飛び出したところをCB篠澤(#13・4年生・HB兼任)が鋭い出足からロックオンして強烈なヒットをかます。このヒットに学習院大QBがたまらずボールをファンブルし、このボールをOLB成山(#4)がリカバーしてターンオーバー。敵陣8ヤードと絶好の位置でPRIMROSEオフェンスに攻撃権を供給する。

PRIMROSEオフェンスはこのチャンスに先ずはTB藤澤(#17)のランプレーで3ヤード前進。敵陣5ヤードまで迫るも、ここでミスが発生。QB藤澤(#17)が左オープンに展開したオプション攻撃であったが、HB篠澤(#13)へのピッチが合わずにボールをファンブル。このボールを学習院大ディフェンスにリカバーされ、またまたチャンスをものに出来ない。

前半戦は堅守とランプレーでボールコントロールを実践したPRIMROSEがやや押し気味に試合を進めたが、学習院大ディフェンスの最終ラインを突破する事ができずに0対0で終了する。


後半戦


後半戦は学習院大オフェンスが反撃を開始。学習院大陣内32ヤードからの攻撃であったが、PRIMROSEディフェンスは前半戦同様に粘り強い守備でロングゲインは許さない展開。しかし、要所でパスを3度ほど決められ、PRIMROSE陣内20ヤードまでしぶとく前進される。PRIMROSEディフェンスはここで前進を食い止めFGへと追い込むも、これを学習院大K(キッカー)にきっちりと決められて3点を献上。試合は3Q中盤。両チーム無得点状態の均衡がついに破れる(0対3)。

試合は4Qに入り、再び学習院大オフェンスにFGを決められ0対6と引き離されるも、その差は1TD以内。PRIMROSEオフェンスの奮起が期待されたが、その次の得点も学習院大オフェンスに奪われてしまう。4Q中盤。ハーフ付近からの学習院大オフェンスの攻撃であったが、左に右にオプションピッチでオープンに振られてPRIMROSE陣内27ヤードまで前進されると、続いて3×1(スリー・バイ・ワン=WRの付き位置が片側に3枚、もう反対側に1枚配置する体型)の1枚サイドにスラントパターンのパスを選択。パスは学習院大WRにキャッチされ、そのままランアフターキャッチの体勢へと突入。これに対しPRIMROSEディフェンスはSF山城(#18・2年生・WR兼任)がタックルに入り必死に食らいついたがランナーの勢いを止めることが出来ずにTDを献上。4Q中盤。両チームを通じてこの試合初めてのTDは学習院大にもぎ取られる形となった(2点コンバージョン失敗で0対12)。

しかし、この後PRIMROSEオフェンスが反撃開始。自陣41ヤードからの攻撃であったが、QB大沢(#2)のオプションキープが14ヤードのゲイン。その後、HB&QB藤澤(#17)に次々とボールを持たせて敵陣12ヤードまで前進すると、最後はQB大沢(#2)からWR山城(#18)に12ヤードのミドルパスがヒットしてTD。ようやくのようやくで学習院大守備を突破する事に成功する(キック失敗で6対12)。

そして、PRIMROSEはこの直後に連続での攻撃権獲得を賭けたオンサイドキックを試みるも失敗に終わり、残り時間は1分少々。ここから学習院大オフェンスがイート・ザ・ボール(ニーダウンして時間のみを消費する作戦)し、この瞬間、我がPRIMROSEの2018年シーズンは4勝1敗の2位で終了。2部昇格の夢は潰えた(試合終了6対12)。


総括


目標達成はならなかった。この悔しさを忘れることなく来季残された後輩たちが2部昇格という目標を達成してくれることに期待する。4年生は非常に残念だったが、今後は社会人として、チームを、そしてアメフトを支える側の立場として、これまでの経験を活かしていって欲しいと思う。本当にお疲れ様でした。

(文:17期 丹野)

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