ゲーム解説

1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
埼玉大学 7 6 8 0 21
新潟大学 0 0 14 0 14

嵐の開幕戦、白星スタート!

開幕第1節の対戦相手は新潟大学。同大オフェンスのベースはワンセットバック。FB人材が左右にモーションし、パワープレーも織り交ぜながらバランス良くランにパスにプレーを散らしてくる。そして、ディフェンスは5‐2。RPIMROSE(プリムローズ)オフェンスのランプレーを意識してフロントラインを増やし、攻撃アサイメントに対して早め早めにプレッシャーをかける守備を選択してきた。


前半戦


台風24号の影響により試合時間は10分クォーターに短縮、また、試合の開始時間が当初の18時15分の予定から随時変更されていき、選手たちにとっては試合に向けた準備をする上で非常に難しい状況を強いられる形となった。そして、この日は何と言っても強雨の影響が懸念された。一つ前の試合を見ていてもファンブルが多発しており、いかにミスを少なくするかが勝敗のカギを握った。

そんな中で先制したのはPRIMROSE。一度、二度パントを蹴り合い迎えた1Q終盤。敵陣42ヤードからの攻撃であったが、TB藤澤(#17・4年生)が右パワープレーから中央に走路を見つけて独走のTDラン。オフェンスラインのブロックもそこそこ決まっており、良い形で得点を奪うことが出来た(キック成功で7対0)。

2Qに入り、PRIMROSEディフェンスにビッグプレー。新潟大オフェンスの自陣20ヤードからの攻撃であったが、1stプレーのFBのダイブに対し、MLB津布久(#47・2年生)とOLB伊豫(#27・2年生)の2年生コンビが果敢にタックル。挟み撃ちにあった新潟大FBがたまらずボールをファンブルし、このボールをOLB大沢(#2・4年生・QB兼任)がリカバー。敵陣21ヤードと絶好のポジションでオフェンスへと攻撃権を供給する。このチャンスをPRIMROSEオフェンスはTB藤澤(#24)の10ヤードのTDランに繋げ、ディフェンスとオフェンスがガッチリとかみ合い追加点をゲットする(キック失敗で13対0)。

前半戦はその後もPRIMROSEディフェンスが要所を締めて13対0。10分クォーター、大雨と言う条件下ではまずまずの形で折り返すことが出来た。


後半戦


しかし、後半戦はいきなり試練が訪れる。PRIMROSEオフェンスからのスタートであったが、QB大沢(#2)がセンター(C)のスナップバックしたボールをジャックルしてファンブル。このボールを新潟大ディフェンスにリカバーされ、攻撃から一転、エンドゾーンを背負っての守備を強いられる。PRIMROSEディフェンスはここからしぶとく喰らいついたが、最後は新潟大WRにジェットスィープから左オープンを8ヤード走られてTDを献上。PRIMROSEオフェンスのミスから早々に得点を許してしまう(キック成功で13対7)。

更に3QはTB藤澤(#24)にもファンブルが発生。重苦しい時間帯もあったが、ディフェンス陣が何とか凌いでオフェンスへと攻撃供給を続ける。我慢の展開を乗り越え迎えた3Q中盤、ようやくPRIMROSEオフェンスに見せ場が訪れる。自陣33ヤードからの攻撃であったが、TB藤澤(#24)がウィークサイドのパワープレーから左オープンに展開すると、相手ディフェンダーをスルスルとかわして独走ルートを確保。そのままライン際を67ヤード走り切り、先ほどのミスを取り返す特大のTDラン。2点コンバージョンも決まり21対7とリードを広げる。

この後、新潟大に決死のロングパスを決められ、再び7点差まで追い上げられるも、4Qは中盤から終盤にかけてPRIMROSEオフェンスが落ち着いてボールコントロール。試合時間残り16秒、新潟大陣内6ヤード地点まで攻撃を継続し試合を決定づける(FGトライはエクスチェンジのミスが起こり失敗)。結局、試合はファイナルスコア21対14。嵐の決戦を制し、PRIMROSEが開幕戦勝利を飾った。


総括


新潟大はとても訓練されていてまとまりのあるチームだった。気迫も十分で押されるシーンもあったが、開幕戦で相手の情報が全く無く、更には悪天候という難しいコンディションの中でも終始リードの展開でゲームを進めることが出来たのは大きかった。勝利できた事をポジティブに捉えるべきだが、ミスに関しては修正が必要だろう。QB、RB、ホルダー…。数えだしたらきりがない。大雨の中とは言えジャックル、ファンブルが相手にチャンスを与え、試合を余計に難しいものにした。基本をしっかりと訓練し、次節はチーム状態をもうワンランク上げられるように努力して欲しい。

(文:17期 丹野)

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