ゲーム解説

1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
埼玉大学 0 10 7 7 24
流通経済大学 0 7 0 20 27

流経大の猛攻に屈し、逆転負け

第3節の対戦相手は流通経済大学(第2節は台風の影響により12月1日に延期となっております)。同大オフェンスのベースはショットガンフォーメーション。タイミングパスとパワフルな中央ランをバランス良く配合し、リズムの良いオフェンスを展開する。

そして、ディフェンスは3‐4。しかし、この日はPRIMROSE(プリムローズ)の中央ランを警戒してか、ボックス内にラインバッカーを増やして、実質的なアライメントは4‐3カレッジ的な布陣となる事も多かった。


前半戦


1Qは双方の攻撃陣が1stダウンを何度か更新するも決定打に欠き、パントを蹴り合う展開に。そして、迎えた第2QにPRIMROSEが先制する。自陣20ヤードからの攻撃であったが、FB津布久(#47・3年生・ILB兼任)と、同じくFBの金澤(#3・4年生)の中央ランで1stダウンを更新。リズム良く自陣35ヤードまで前進すると、ここからHB柴田(#80・4年生・キャプテン)に60ヤードのロングパスがヒット。一気に流経大ゴール前まで迫ると、最後はTB石井(#20・2年生)が左オフタックル付近に体を1ヤードねじ込んでTD。膠着状態の均衡が遂に破れる(キック成功で7対0)。

ここから再びパントを蹴り合うも、2Q終盤に流経大オフェンスに反撃を許す。敵陣36ヤードからの攻撃であったが、最初のオープンへのピッチプレーは流経大RBに上手く縫い目を突かれ、PRIMROSEディフェンスは8ヤードのゲインを許す。続くインサイドのランをロスに仕留めるも、3rdダウンのパスでCBとSFの間のシームへとポトリとボールを落とされて流経大WRに捕球を許すと、その後40ヤードをランアフターキャッチされてTDを献上。同点とされる(キック成功で7対7)。

この時点で前半戦の残り時間は1分を切っていたが、返しのキックオフリターンでKR金澤(#3)が35ヤードのミドルゲインでボールをハーフ付近まで運ぶ事に成功すると、ここからPRIMROSEオフェンスが2ミニッツオフェンスを敢行。ランプレーを一回挟んだ後、HB鈴木(#16・4年生・DB兼任)に22ヤードのミドルパスをヒットして敵陣25ヤードまで侵入。その後、TDを奪うべくパスアタックするも決め切れず、最終的に敵陣13ヤード地点からのFGトライを選択する。そして、これをK阿久津(#9・4年生)がきっちりと決めて、前半戦を何とかリードして終える事に成功する(10対7)。


後半戦


後半戦は流経大オフェンスからのスタートであったが、CB鈴木(#16)にいきなりのインターセプトが飛び出し、早々にPRIMROSEオフェンスにハーフ付近からの攻撃権を供給する。ここからTB金澤(#3)が中央ランから13ヤード⇒19ヤードと好ゲインを連発。一気に流経大ゴール前まで前進すると最後もTB金澤が左オープンから3ヤードを走り切ってTD。ディフェンスとオフェンスの好連携から得点を上乗せする(キック成功で17対7)。

その後、3Qの終盤にもPRIMROSEディフェンスが流経大の攻撃を再びターンオーバーに仕留めると、そこから4Qの序盤にかけてPRIMROSEオフェンスがRB金澤(#3)と石井(#20)のランを中心に、9プレー、87ヤードの攻撃ドライブを成功させ、24対7と更にリードを広げる。

…が、しかし、ここから流経大オフェンスに怒涛の反撃を喰らう事になる。

流経大陣内27ヤードからの(流経大オフェンスの)攻撃であったが、流経大QBにキャッチアップを狙う大胆なパスワークを要所で決められ、10プレー73ヤードの攻撃ドライブを許し、先ずは10点差とされる。

その後のPRIMROSEオフェンスで時間を消費することが出来れば何の問題なかったのだが、結果から言うと流経大の猛攻の流れを止めることが出来なかった。細かい経過は別として、19ヤードの縦パスで7点。そして、最後は6ヤードのオープンランでもう6点を上乗せされて、逆転を許す形となった。どちらの失点もPRIMROSE陣内30ヤードと、ゴールを背負って開始されたものであった。反則とミスを連発し、陣地の挽回も、時間の消費も儘ならない、正に拙攻拙守が起因となり最悪のシナリオとなってしまった。

反則を立て続けに取られるなど、厳しいジャッジもあったかもしれないが、流経大の勝ちたいという気持ちの面、そして、肉体的にも最後まで足が動いていたのは流経大の方であった。敗因は言わずもがな己の中にある。反省点の多い試合となった(試合終了24対27)。


総括


優勝して2部昇格する事を目標にやっているのだから、この敗戦で優勝は大きく遠のいたと言えるだろう。リードしている時間もあったが、最後まで諦めていなかったのは流経大の方であった。終盤に反則やミスが多発している点も、練習での妥協や甘さが、試合という大事な場面で最悪の形で表現されたという事に他ならない。先ずは敗戦を受け入れ、反省点をしっかりと分析して、練習、そして、次の試合に生かしていくことが必要だろう。負けた後こそしっかりと強い気持ちで行動しなければならない。それこそが勝つための部活動で学ぶべき一番大事な事だと思う。次節、しっかりとチームを立て直して、是が非でも勝利をもぎ取って欲しい。

(文:17期 丹野)

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