ゲーム解説

1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
PRIMROSE 0 7 0 0 7
創価大学 7 3 7 3 20

コロナ禍での開幕戦、勝利を飾れず

関東大学3部リーグは、通常の年であれば10月にリーグ戦方式で開幕されるが、コロナ禍の今季は12月までずれ込んでの開催となった。また、今季はトータルで2試合のみのトーナメント戦で試合が組まれており(一回戦と決勝戦 若しくは 3位決定戦)、上下リーグとの入替も行われないという、エキシビションに近い形で公式戦が行われることとなった。

そして、その一回戦の対戦相手は創価大学。同大オフェンスのベースはショットガンフォーメーション。QB、RB間のハンドオフからのオプションと小気味良いパスワークでバランス型の攻撃を仕掛けてくる。そして、ディフェンスは4‐4。8人BOXでフロントホールを均分に役割分担するオーソドックスな守備だ。


前半戦


先制したのは創価大。1stシリーズはお互いにパントを蹴り合い、迎えたPRIMROSE(プリムローズ)オフェンスの2ndシリーズ。1stダウンを更新できず、自陣28ヤードから(陣地挽回のための)パントを蹴ろうとしたPRIMROSEオフェンスであったが、パンター須賀(#6・2年生)がロングスナップされたボールをジャックルしてファンブル。これを創価大ディフェンダーにリカバーされ、自陣16ヤードと厳しいポジションでターンオーバーとなってしまう。その後、浮足立ったPRIMROSEディフェンスは立て直す間もなく、タックルミスから創価大RBに中央を突かれ、16ヤードのTDランを献上。ミスを連発し、あっという間の失点劇となってしまった。

その後、試合はやや膠着するが、2Qに入りPRIMROSEに見せ場が訪れる。ハーフ付近からの創価大オフェンスの攻撃であったが、スロットバックへのアクロスパターンのパスに対し、上手く反応したLB津布久(#47・4年生・FB兼任)がボールをインターセプトしてターンオーバーを奪い、50ヤード付近と絶好のポジションでPRIMROSEオフェンスに攻撃権を供給する。

このチャンスにTB石井(#20・3年生)の中央ラン⇒WR高橋(#10・3年生・DB兼任)へのショートパスでコツコツと創価大陣内42ヤードまで前進をかけると、ここからTB韮塚(#34・3年生・LB兼任)が右オフタックル付近から密集を突破すると、TE伊藤(#80・4年生)の好ブロックにも助けられ独走ルートを確保。そのまま42ヤードを走り切ってTDをゲットする(キック成功で7対7)。

前半戦はPRIMROSEが早い時間帯で一度追いつくことが出来たものの、その後、終了間際に創価大オフェンスに19ヤードのFGを決められ、7対10とリードを許した形で終了となった。


後半戦


後半戦は創価大のオフェンスからスタート。中央ランにオプション、そして、縦のパスワークとフィールドを大きく使って揺さぶりをかけてくる創価大オフェンスに対し、PRIMROSEディフェンスはゲインを許しながらも、序盤はLB柴田(#5・4年生)にインターセプトが飛び出すなど要所を締める展開で応戦する。

そして、我慢の試合展開が動いたのが3Q終盤。ハーフ付近からの創価大オフェンスの攻撃であったが、3rdダウンのロングパスをPRIMROSEディフェンスのCB雑村(#26・4年生)がカバーした時点でパントへと追い込み、PRIMROSEオフェンスへと攻撃権がバトンタッチされるはずであった。しかし、ここでPRIMROSEのPR(パントリターナー)高橋(#10)が、パントキックされたボールを一度は確保して走る体勢に入ったものの、創価大ディフェンダーの鋭い1stタックルにバランスを崩してボールをファンブル。このフリーボールを創価大にリカバーされ、攻撃権はPRIMROSE陣内27ヤードと、苦しいポジションで再び創価大へと移動する。ここまで健闘していたPRIMROSEディフェンス陣であったが、ついに大きなミスが発生してしまった。

ここからの創価大オフェンスの攻撃を何とか守りたかったPRIMROSEディフェンスであったが、創価大QBに中央ランから14ヤードのミドルゲインを許すと、オフサイドの反則も発生するなど、自らのミスも絡み、あっという間にゴール前での攻防にまで追い込まれてしまう。そして、最後は創価大TBに中央付近をしぶとく突破されてTDを奪われ、2ポゼッション差へと点差を広げられてしまう(キック成功で7対17)。

その後、PRIMROSEオフェンスは逆転をかけてアタックを繰り返すも、自陣でのファンブルなどミスが目立ち、ゲームを組み立てることが出来ない。結局試合は創価大オフェンスにもう1FGを上乗せされたPRIMROSEが、ファイナルスコア7対20で敗戦となった。


総括


とにかくミスが目立った試合だった。流れを断ち切ってしまうレベルのミスも本当に多かった。今年はゲーム形式の練習が数多くできなかったので、その影響もあるかとは思う。しかし、その条件は相手も同じなので、やはりフットボールに対する情熱の差がプレーに表れているような気がしてならなかった。フットボールの武器はコンタクト。そこで負けていては試合を作ることはできない。次節4年生は最後の試合になる。悔いのない4年間だったと言えるような熱い試合が出来るようにしっかりと準備をして欲しい。しっかりと『フットボール』をして欲しい。

(文:17期 丹野)

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