ゲーム解説

1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
PRIMROSE 7 13 3 3 26
創価大学 0 0 7 0 7

堅守&ボールコントロールで初勝利!

第二節の対戦相手は創価大学。創価大オフェンスのベースはショットガンフォーメーション。テンポの良いショートパスと、QBの思い切りの良いオプションプレーが特徴だ。そして、ディフェンスは4‐4。フィールドにバランスよく人員を配置したオーソドックスな守備。集まりの良さと力強いタックルが特徴だ。


前半戦


1Q序盤は静かな入り。双方のオフェンスが一度、二度FD(ファーストダウン)を更新したが、決め手に欠きパントを蹴り合う展開。

そんな中で先制したのはPRIMROSE(プリムローズ)。1Q中盤の攻撃は自陣30ヤードから。FB韮塚(#34・4年生・LB兼任)のダイブとTB石井(#20・4年生・DB兼任)のパワープレーでFDを一度更新すると、続くTB高森(#7・3年生・DB兼任)に左スウィープから36ヤードのロングゲインが生まれ、敵陣24ヤードまで侵入する。ここからTB石井(#20)⇒TB高森(#7)⇒TB石井(#20)とランプレーでつないでTDをゲット。8プレー70ヤードのTDドライブを完結する(キック成功で7対0)。

返しの創価大の攻撃は創価大陣内30ヤードから。1stダウンはTBへのトラッププレー。これに対し、PRIMROSEディフェンスはDE浅見(#62・3年生・OL兼任)がシューストリングタックルをかましてランナーをスローダウンさせた所に、LB、DB陣が素早く集まり3ヤード程のゲインに抑える。続く2ndダウンも先程と逆サイドへのTBのトラップ。今度は逆サイドのDE鎌塚(#50・4年生・OL兼任)が、創価大OLのインサイドへのリリース(=中央・内側のランプレーを示唆する動き)を定石通り叩いて密集地帯の内側のホールを封印する。そして、インサイドの密集地帯を完全に閉ざされた創価大TBが、たまらず外に走路を変更すると、その動きを読んだDE鎌塚(#50)が、そのままタックルをかまして1ヤードのロスに仕留める。3rdダウンのオプションピッチもDB陣が何とか止めて3&アウト(=3回の攻撃のみでパントに追い込むこと)。最短でオフェンスへとバトンタッチする。

続くPRMROSEオフェンスは自陣35ヤードから。WR石嶺(#33・3年生・DB兼任)に8ヤード⇒11ヤードとショートパスをヒットして敵陣43ヤードまで侵入。ここで創価大ディフェンス陣に粘りを見せられ、3rdダウン9ヤードへと追い込まれるも、ここから再びWR石嶺(#33)に15ヤードのアウトパターンのパスがヒットしてこの難局をクリア。一気に創価大陣内レッドゾーンに侵入すると、ここから1stドライブの時と同様に、TB石井(#20)とTB高森(#7)に次々とボールを持たせてTDを奪い、堅守からの流れで追加点を獲得する(キック成功で14対0)。

更に前半終了間際は自陣深い所からの攻撃であったが、TB石井(#20)がオープンプレーから24ヤードのロングゲインを奪い、効率良く敵陣へと侵入するチャンスメーク。そして、これに応えるようにTB高森(#7)に左パワープレーから49ヤードの独走TDが生まれ、1TDを上乗せ。キックは失敗に終わったが、20対0とまずまずの形で前半戦を折り返すことに成功する。


後半戦


良い感じの前半戦であったが、後半戦はのっけから創価大オフェンスに反撃を喰らう。

後半最初の創価大オフェンスの攻撃は創価大陣内39ヤードから。対するPRIMROSEディフェンスは、1stダウンのTBへのスウィングパスこそCB古賀(#13・3年生・WR兼任)の鋭いクサビが奏功してロスタックルに仕留めたが、続く2ndダウンの左のオプションプレーで、創価大QBに右のカットバックレーンを見事に縦上がりされ、17ヤードのゲインを許してFDを奪われる。正規のルートではないバックサイドに隙が見えている。やはり、全員が仕事をしなければ良いディフェンスをすることは出来ない。前節の悪夢。体力消耗後のパフォーマンスの低下が頭を過ぎる。そして、ここから悪い予感が的中。創価大QBにインサイドのSB(スロットバック)へクイックパスをピンポイントで見事に決められ、ランアフターキャッチの末、47ヤードを独走されてTDを献上。20対7と点差を詰められ、試合はまだまだ分からなくなる。捕球された後にしっかりとタックルを決めていれば、大ケガにまでは至らないプレーであったように思う。しかし、あと一歩足が前に出ていなかったPRIMROSEディフェンスのDB陣にも疲労の色が見え始めていた。

返しのPRIMROSEオフェンスは自陣39ヤードから。1stプレーのTB石井(#20)のパワープレーは13ヤードとまずまずのゲイン。ここから前半同様にTB高森(#7)⇒TB石井(#20)とランプレーをタンデムでつないでコツコツと前進を重ねる。敵陣18ヤードまで前進したところで4thダウン6ヤードに追い込まれるも、K内藤(#22・1年生・喜び方がCR7)が32ヤードのFGをキッチリと決めて再び3ポゼッション差とリードを広げる(23対7)。

次の創価大の攻撃シリーズは、PRIMROSEディフェンスにとって、先程の失点の後、最初に迎えるディフェンス機会であったため、ここで失点を重ねるようなことがあれば、まだまだ試合がもつれる可能性もあった。しかし、ここでディフェンス陣が粘りを見せる。

1stダウンのプレーアクションパスは、CB高森(#7)がフラットゾーンとミドルゾーンの境目に上手くポジショニングして創価大QBのコントロールミスを誘う(やや危なかったが)。2ndダウンのオプションプレーは、創価大QBが後半最初のシリーズと同様にカットバックレーンへと走路を切り替えてロングゲインを狙う。しかし、今度はバックサイドのDE鎌塚(#50)がキッチリとトレイル(=後方からランナーを追いかけるサボりたくなる地味な作業)をしており、加速をされる前にタックルに仕留める(さっきはサボり気味だった)。3rdダウンのプレーアクションパスは創価大WRのフェードパターンをCB高森(#7)がカバーしてインコンプリート(かなり危なかったが)。意地の3&アウトで勝利へのモメンタムをグッと手繰り寄せる。

最終第4QにはPRIMROSEオフェンスもディフェンス陣のふんばりに応えるように62ヤードのボールコントロールドライブを敢行。FGによる3点を追加(K内藤〔#22〕の17ヤードのFG)して試合の大勢を決定づける。

結局試合はファイナルスコア26対7。創価大の粘りに苦しみながらも、何とか今季初勝利を飾ることが出来た。


総括


正直、後半戦の息切れ感は否めなかったが、粘り強い守備とボールコントロールで何とか勝利することが出来た。しかし、チームとして評価をした場合、まだまだやれることがたくさんあったように思える。きっちりと準備をすれば直ぐにでも修正できるようなミスが散見された。確かに、コロナで思うように活動できない日々もあり、チームとしてまとまるためには十分な時間が無かったのかもしれない。しかし、自分達が選んだ部活動なのだから、このチームでやれて良かったと思えるような取り組みを最後まで貫いて欲しいし、チームは今後も継続するのだから、あらゆる困難にも屈しない強い心を培って欲しい。次節最終戦。4年生は集大成。是非とも勝利を!

(文:17期 丹野)

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