ゲーム解説

1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
PRIMROSE 0 7 6 0 13
玉川大学 0 0 0 6 6

4年生の活躍で勝ち越しを決める!

最終第三節の対戦相手は玉川大学。玉川大オフェンスのベースはショットガンフォーメーション。派手なパスワークというよりはRBを増やしてのオプション攻撃や、WRを増やしてのスクリーンパスなど、堅実で小刻みな展開が特徴だ。そして、ディフェンスは5‐3。通常時は3人のディフェンスラインに対し、LB陣を後方に布陣した3‐5の形が多いが、この日はLB陣を最前列に上げての5‐3型。ラン守備重視の形を取ってきた。


前半戦


この日は何せ風が強く、パスのコントロールが難しい状況だった。第1Q風下のPRIMROSEにとっては、コツコツとランプレーを打ち、とにかく我慢の展開で時間を消費する作業が続く。

2Qに入り、状況が好転するかと思いきや、QB佐伯(#29・4年生)が序盤に不用意なロングパスからインターセプトを喰らうなど、ピリッとしない展開が継続する。しかし、PRIMROSEディフェンス陣が何とか無失点でオフェンスへと攻撃権を供給し続け、2Q終盤にようやく試合に動きが出る。

PRIMROSEオフェンスの攻撃は自陣4ヤードから。1stダウンのFB韮塚(#34・4年生・LB兼任)のダイブが9ヤードとまずまずのゲイン。続くTB石井(#20・4年生・DB兼任)の6ヤードのパワープレーでFDを更新してレッドゾーンを脱出する。この勢いでTB高森(#7・3年生・DB兼任)⇒FB韮塚(#34)⇒TB石井(#20)とバランスよくランプレーを配分してゲインを重ね、ハーフ付近へと到達。そして、ここからWR石嶺(#33・3年生・DB兼任)に15ヤードのプレーアクションパスがヒットして一気に敵陣へと侵入すると、続くFB韮塚(#34)が中央のダイブプレーから14ヤード⇒14ヤードと連続のビッグゲインで一気に玉川大ゴール前7ヤードまでボールを運ぶ。そして、最後はWR高橋(#10・4年生・DB兼任・キャプテン)に7ヤードのプレーアクションパスがヒットしてTD。13プレー、96ヤードのドライブであったが、FB韮塚(#34)のダイブがこのドライブのアクセント役となり、TB(テールバック)のラン守備に集中していた玉川大ディフェンスに的を絞らせない効果をもたらしていた(キック成功で7対0)。


後半戦


後半戦は開始早々にPRIMROSEオフェンスが玉川大ディフェンスからパントブロックを喰らい、大きなミス発生からのスタートとなる。しかし、そのミスの直後のディフェンスで、SS高橋(#10・キャプテン)がすかさずインターセプトを決めてターンオーバーを奪うなど、3Q序盤はモメンタムの奪い合いの様相を呈する。

3QはPRIMROSEにとっては風上。なかなかの強風という状況を考えると、風下となる4Qに入る前に何とかワンチャンスをものにしたいところであったが、そんな中、3Q中盤にディフェンス陣が意地を見せる。

玉川大オフェンスの攻撃は玉川大陣内24ヤードから。1stダウンはショットガン体型からの中央ダイブ。NG北村(#30・4年生・OL兼任)が鋭いチャージから玉川大RBにプレッシャーを与え、スローダウンさせたところにDT田畑(#76・3年生・OL兼任)がタックルを決めてノーゲイン。2ndダウンはRBへのスイングスクリーン。スカイローテーション(最後列を守るDBが前線の守備に参加する作戦サイン)からインバートして前線に降りてきたSS高橋(#10)が、その降りた勢いそのままにブロッカーを跳ね除けてボールキャリアーに到達し、6ヤードのロスタックルに仕留める。続く3rdダウンのドロープレーもキッチリと止めて、3&アウトで玉川大オフェンスをパントへと追い込む。更にここからの玉川大のパントが強風の煽りを受けてミスキックとなり、ディフェンス陣の頑張りから、PRIMROSEオフェンスは玉川大陣内26ヤードと絶好のポジションでの攻撃権を獲得する。

良い流れを得点につなげたいPRIMROSEオフェンスであったが、ここで4年生が奮起する。左オープンへの単純なスウィーププレーであったが、TB石井(#20)が中央左カットバックレーンに走路を見つけると、そのまま26ヤードの独走TDランとなり、欲しかった追加点を良い時間帯で奪うことに成功する。

4年生オフェンスラインの細井(#51)と鎌塚が玉川大ディフェンスの一列目のDL2人をそれぞれブロックし、その二人の間のスペースに、バックサイドからプルアウトしてきた同じく4年生OLの奥(#77)が入り込んで二列目の玉川大LBをブロック。その内側を4年生TB石井(#20)が駆け上がった。正に4年生の活躍による意地の一撃となった(キック失敗で13対6)。

第4Qは風下となり、玉川大オフェンスに1TDを奪われるなど、もたつく場面もあったが、DB高橋(#10)に本日二つ目のインターセプトが飛び出すなど、粘り強い守備で凌ぎ切り、ファイナルスコア13対6。最終戦で何とかリーグ戦の勝ち越しを決めることが出来た。


総括


ギリギリの試合展開ではあったが、何とか勝ち越すことが出来た。4年生が意地のプレーで勝利に導いてくれた。コロナで思うように活動できない時期もあったが、チームを来季へとつなぐべく、最後まで良く活動をしてくれたと思う。4年間お疲れさま。立派な社会人になって下さい。

4年生の卒業により、来季は人数が大幅に減ってしまう。しかし、だからと言って勝つための活動、勝つための練習をしないで良いという事にはならない。残されたメンバーは先輩たちがつないでくれたこの部活動をいかに盛り上げていくか、全員でしっかりと考えていかなければならない。勝利の喜びを再び味わうことが出来るよう、これからまたチーム作りに励んでいこう。

(文:17期 丹野)

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