ゲーム解説

1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
PRIMROSE 0 3 0 6 9
新潟大学 0 0 0 0 0

フレッシュPRIMROSE、初陣を勝利で飾る!

いよいよ秋シーズン開幕。第一節の対戦相手は新潟大学。同大オフェンスのベースはショットガン・フォーメーション。フィールドを左右に広く使ったテンポの良いショートパスと流行りのQBのオプションプレーを駆使したバランス型の攻撃を展開する。そして、ディフェンスは4‐3。オーソドックスではあるが、4年生を中心に集まりの良い守備を見せる。


前半戦


コロナ、コロナで早やコロナ禍で3シーズン目。公式戦の少ないシーズンが続いたが(一昨年2試合、昨年3試合)、今季は4試合が予定され、運営は徐々に元の形に戻りつつある。しかし、関東大学3部リーグの各チームの現状を見ると、決して簡単な状況ではない。コロナ1、2年目で入部した部員がほとんどおらず、部員の構成がいびつな状態になっている大学が非常に多い。かくいう我がPRIMROSE(プリムローズ)も、4年生はコロナ前入部なので8名いるが、3年生と2年生は合計で4名しかいない。今年の春に1年生部員が入部しなければ、試合もままならないという状況にまで陥った。しかし、選手・スタッフ・関係者、みなの努力で勧誘に力を注ぎ、何とか19名(選手17名・マネージャー2名)の1年生が入部してくれた。そして、この夏にその1年生を鍛え上げ(鍛え上がっていないかもしれないが)、ようやく、いや、あっという間に、シーズン初日を迎えることになった(199X年、世界は核の炎に…みたいな入り方です)。

第1Q。最初に得点機を迎えたのは4年生が多く、落着き度に勝る新潟大。新潟大陣内40ヤードからの攻撃であったが、新潟大オフェンスは左右へのショートパスにQBのオプションキープを上手に絡めて攻撃を形成。対するPRIMROSEディフェンスは的をなかなか絞らせてくれない新潟大オフェンスに揺さぶられるも、レッドゾーンまで来たところで反則にも助けられ、ようやく新潟大オフェンスの前進をストップさせる。ここから新潟大オフェンスがFGトライ(29ヤードのFG)。しかし、キックは失敗に終わり、PRIMROSEディフェンスにとっては事なきを得る展開となった。

そして、2Q終盤にようやくPRIMROSEに得点機が訪れる。自陣20ヤードからの攻撃であったが、ここまでファンブルや反則などで、ことごとく自滅していたPRIMROSEオフェンスにビッグプレーが生まれる。1年生QB豊野(#4)が右オプションキープから46ヤードをロングゲインし、一気に敵陣まで侵入すると、このチャンスを同じく1年生K大倉(#12)の28ヤードのFGにつなげて先制に成功する(3対0)。序盤からバタバタの1年生・2年生のフレッシュマン達であったが、豊野&大倉の1年生コンビの活躍でようやく落ち着きを取り戻し、前半戦をリードで終了する(前半終了、3対0)。


後半戦


新潟大も我がPRIMROSEも少人数の国立大チームだ。後半戦、第3Qともなれば、攻守両面出場を続けている選手たちにとって体力面でも限界が近づいてくる。後半戦はそんな同じ境遇の両者による正に意地と意地のぶつかり合いの様相を呈した。

クライマックスシリーズは3Q終盤。新潟大オフェンスの攻撃。新潟大陣内24ヤードからの攻撃であったが、新潟大SB(スロットバック)のリバース・プレーが20ヤードのロングゲインとなり、PRIMROSEディフェンスはハーフ付近まで前進を許す。新潟大オフェンスはここから更に右に左にショートパスをヒットさせ、PRIMROSE陣内35ヤードまで到達。地力に勝る新潟大がリズムをつかむか…というところまでいきかけたが、ここでPRIMROSEディフェンスにビッグプレーが飛び出す。新潟大QBの投じたショートパスに対し、鋭いブレイクから前方に反応したCB勝山(#8・1年生・WR兼任)が、パスコースの間へと割って入りインターセプトに仕留める。更にここから47ヤードをリターンして敵陣23ヤードまで陣地を挽回し、PRIMROSEオフェンスに絶好の得点機を供給する。

このチャンスにPRIMROSEオフェンスはQB樋口(#24・2年生)のキープ・プレーと、FB高森(#7・4年生・DB兼任)のダイブでつないでコツコツと新潟大ゴール前まで前進。最後はTB高森(#7)が右スウィープ・プレーから5ヤードをねじ込んでTDを奪い、貴重な貴重な追加点をゲットする(キック失敗で9対0)。

その後、PRIMROSEオフェンスは4Q終盤にもう一度得点機を得るも失敗(22ヤードのFGトライ)。しかし、時間をしっかりと消費してボールコントロール。PRIMROSEディフェンスも新潟大オフェンスの最後の反撃をかわし、終わってみれば完封劇。ファイナルスコア9対0。1年生の大活躍もあり、フレッシュPRIMROSEが初陣勝利を飾った。


総括


意地と意地のぶつかり合いの国立大対決。(お互いにだが)単純ミスも多く、若さが見える試合内容だったと思うが、最後のほんのちょっとの体力面。唯一そこだけが上回っていた部分かもしれない。

とりあえず1勝を得た。1年生の活躍で勝つことが出来たともいえる試合内容だったが、OL、DL、ボールを持たないポジションの多くを上級生が攻守兼任で占めてくれた。コロナ禍で人数も少ない状況が続く中、チームの存続を一番に考え、いろいろなことを我慢して活動してくれた上級生の努力も、チームの縁の下を支えていただろう。しかし、フットボールの実力はまだまだ全然低い。次の1勝を得るためには、上級生、下級生が一体となり、今よりももっと上のレベルでチーム力、組織力を高めていく必要があるだろう。そのためにはとにかく先ず練習をする。トレーニングをする。コミュニケーションを取る。日々の努力を積み重ねて欲しい。

(文:17期 丹野)

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