ゲーム解説

1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
PRIMROSE 0 14 14 0 28
東京農業大学 0 0 0 0 0

激闘を制し、今季初勝利!

第五節(チャレンジリーグ第二節)の対戦相手は東京農業大学。同大オフェンスのベースはショットガン・フォーメーション。スピードのあるバックス陣を擁するオプションにショートパスを絡め、小気味良い攻撃を展開する。そして、ディフェンスは4‐4。大型のディフェンスラインを中央に配置し、スピードのあるセカンダリー陣が集まり良く二列目以降を固めている。


前半戦


下位リーグ(3部リーグ)との入替戦がかかったこの試合。負ければ3部リーグに自動降格となる。そんな火花バチバチ必至の試合は、東農大オフェンスの攻撃から開始された。東農大陣内34ヤードからの攻撃であったが、4thダウンギャンブルを絡めてしぶとく前進。対するPRIMROSEディフェンスも必死に食らいついたが、結局はPRIMROSE陣内9ヤードと、レッドゾーンにまでボールを持ち込まれる。

このゴール前での攻防。東農大オフェンスの1stプレーはスロットバックへのコーナーパターンのパス。タイミングで投じたこのパスに対し、マンツーマンをしていたSF竹澤(#25・2年生・WR兼任)が体を寄せ切れていない気味ではあったが、何とかカバード。2ndダウンはウィークサイドへのオプション。東農大QBの鋭い縦上がりに、SF大倉(#12・2年生・WR兼任)がタックルの芯を外されたが、何とかかすめてゴール前1ヤードの所でダウンを奪う。そして、3rdダウン1ヤードは中央へのダイブ。胴体を半分前に倒されたらTDというこの場面で、中央に鎮座したDT橋本(#56・2年生・OL兼任)が東農大OG(オフェンスガード)との1on1を制して中央のギャップに体半分抜け出すと、そのまま右手をランナーに絡めて1stタックルをかます。そして、すかさず追いタックルに入ったILB樋口(#24・3年生・副キャプテン)と共にランストップしてノーゲインに抑え、勝負は早くもこの日2回目の4thダウンギャンブルへと持ち込まれる。ここで東農大オフェンスはエースバックにボールを持たせるオープンランを仕掛けてきたが、PRIMROSEディフェンスはOLB吉村(#10・2年生)が鋭い縦上がりからランナーにクサビを刺すと、ほぼ同時に反対側からILB樋口(#24)が追いタックルをかまして4ヤードのロス。最大1ヤードにまで迫られたゴール前での攻防を無得点に抑え、PRIMROSEオフェンスへ攻撃権を供給する。

必死のディフェンスからバトンタッチされたPRIMROSEオフェンスの1stプレーは自陣5ヤードから。自陣のゴール前を背負った深い所からのスタートではあったが、QB豊野(#4・2年生)とQB樋口(#24・3年生)のオプションキープが9ヤード⇒8ヤードと順調にゲインしてレッドゾーンを飛び出すと、そのまま10プレーを費やして東農大ゴール前4ヤードまで前進。最後もQB樋口(#24)がオプションキープから右オープンに体をねじ込んでTD。欲しかった先制点をゲットする(キック成功で7対0)。

返しの東農大オフェンスの攻撃は自陣39ヤードから。1stダウンのスロットバックへのアウトパターンのパスはPRIMROSEディフェンスのCB勝山(#8・2年生・FB兼任)がキャッチこそ許したが、的確なゾーン取りから即タックルを決めて4ヤードのゲインに留める。2ndダウンはRBのダイブ。先ほどの攻防でも中央を制したNG橋本(#56)が再び中央にストレスをかけてランナーをスローダウンさせると、そこにLB陣がググっと集まって1ヤードのゲインに抑える。そして、3rdダウンのパワープレーはOLB竹澤(#25)がオープンにクサビを刺し、東農大RBが縦に進路変更を試みたところに、ILB藤本(#57・2年生・OL兼任)がタックルをかまして1ヤードのロス。3&アウトでオフェンスへ攻撃権を繋ぐ。

そして、ディフェンス陣の頑張りに再びPRIMROSEオフェンスが応える。自陣31ヤードからの攻撃であったが、FB勝山(#8)のダイブがモリモリっと4ヤード程ゲインをすると、ここからQB豊野(#4)がオプションキープから右に左にゲインを重ね、敵陣30ヤード付近へと前進。そして再びFB勝山(#8)が中央ダイブから10ヤードのゲインを奪うなど、じわじわと東農大ゴール前まで迫ると、最後はTB豊野(#4)が1ヤードのパワープレーでTDを奪い、追加点をあげる(キック成功で14対0)。

前半戦は、その後は膠着して無得点となるが、PRIMROSEとしては何とかリードの展開で終えることができた(前半終了14対0)。


後半戦


勝負の後半戦。入りはどうなるか…と心配したが、PRIMROSEオフェンスが良い流れを継続。開始2プレー目であったが、前半から度々良いゲインを見せていたQB豊野(#4)が左オプションキープからBOX(母集団)の横を縦上がりすると、タックルに入った東農大SFをヒット&アウェイでかわして独走ルートをキープ。これが59ヤードのTDランとなり、後半開始早々にチームに勇気を与える殊勲のランを見せる(キック失敗で20対0)。

しかし、試合はまだまだ3Q。体力面でもきつくなる時間帯でもある。中盤にはファンブルから自陣で攻撃権を失うと、直後に東農大オフェンスにフックパターンのパスから24ヤードのゲインを奪われ、PRIMROSE陣内6ヤードまで迫られるピンチを招く。しかし、ここからもPRIMROSEディフェンスが粘りを見せる。続く東農大オフェンスのオプションプレーに対し、ブリッツに入ったOLB藤本(#57)が、東農大QBがスピードに乗る直前にタックルをして5ヤードのロスに仕留めると、その後のダウンでも再びOLB藤本(#57)がブリッツから東農大QBに襲いかかり、QBサックを決めると、これがファンブルフォースとなるビッグチャンス。そして、オープンサイドに転々と転がったルーズボールをILB樋口(#24)がリカバーすると、追いすがる東農大のタックルをかわしつつ75ヤードを独走。大きな大きなダメ押しのファンブルリカバーTDがディフェンスから生まれる(2点コンバージョン成功で28対0)。

その後、4Qもパス攻撃に転じた東農大オフェンスを何とか無得点に抑え、ファイナルスコア28対0。完封で今季初勝利を飾り、3部リーグとの入替戦の切符を手にした。


総括


何とか勝利することが出来たが、次は3部リーグを勝ち上がってきた強豪が待ち構えている。この試合も勝利したとはいえミスは多かった。入替戦までの期間。フットボールを一番に考え、コミュニケーションを取り、練習をして、トレーニングをする。皆で一丸となって取り組み、チームという塊を作ろう。そして、是が非でも勝利をもぎ取ろう。

(文:17期 丹野)

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