ゲーム解説

1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
PRIMROSE 0 14 0 12 26
創価大学 0 0 7 0 7

粘る創価大を振り切り開幕戦勝利!

今年もいよいよシーズンが開幕! 開幕初戦の対戦相手は創価大学。同大オフェンスのベースはIフォーメーション。パワープレーや少し遅めのドロープレー等が特徴的だが、時々挟んでくるQBのショート・ミドルのパスも決して侮れない精度で、バランスの良い攻撃を展開する。そして、ディフェンスは4‐4。8人BOXで担当エリアをカッチリと役割分担。ひとたび相手オフェンスの展開が決まればとにかく皆で集まる。離合集散がしっかりとした全員型の守備だ。


前半戦


1QはPRIMROSE(プリムローズ)ディフェンスが見せる。創価大オフェンスの最初の攻撃は創価大陣内43ヤードから。1stプレーのスイープに対しては、DE春原(#52・3年生)がオープンサイドに顔を出して創価大RBをスローダウンさせ、その隙にLB陣が集まってノーゲインに抑える。続く2ndダウンは中央へのブラスト。これに対しPRIMROSEディフェンスはNG橋本(#56・3年生)が創価大オフェンスラインのダブルチームをもろともせずぶち破ってチャージをかけ、そのまま創価大RBへと体当たり。1ヤードのロスに仕留める。そして、3rdダウンのパワープレーに対しては、DE柳澤(#68・3年生)がインサイドのホールに体をねじ込んでランナーを外側に弾き出し、すかさずOLB勝山(#8・3年生)がノーゲインでタックル。3&アウトで幸先よくオフェンスへと攻撃権をバトンタッチする。

ディフェンス陣のがんばりに応えたかったPRIMROSEオフェンスであったが、1つ2つと1stダウン(FD)は重ねたが、ミスもありなかなかリズムに乗り切れない。また、つなぎ目のパントでもP(パンター)大倉(#12・3年生)がボールをジャッグルし、もたつく間にキックをブロックされるなど大きなミスも発生。結果、1Qは一進一退を繰り返す展開となる。

しかし、2Qに入り、ようやくPRIMROSEオフェンスがチャンスをつかむ。自陣38 ヤードからの攻撃であったが、FB勝山(#8・3年生)のダイブが4ヤード前進。続けてTB樋口(#24・4年生)のパワープレーが5ヤード⇒TB豊野(#4・3年生)のパワープレーが2ヤード前進してFDを更新し、ハーフ付近へとボールを運ぶ。するとここからQB豊野(#4)がオプション攻撃から中央付近に走路を見つけると、そのまま51ヤードを独走してTD。創価大の堅守に攻めあぐねたが、欲しかった先制点をようやく手にすることができた(キック成功で7対0)。

続いてもPRIMROSE。粘る創価大オフェンスの攻撃を何とか止め、自陣10ヤードからの攻撃権を得る。この攻撃でTB樋口(#24)にパワープレーから60ヤードのロングゲインが生まれ、一気に敵陣22ヤードまで前進すると、続けざまにTB豊野(#4)がスイープから右オープンを走り切ってTD。いい感じで追加点を挙げ、このまま前半戦を折り返す(キック成功で14対0)。


後半戦


後半戦。3Q序盤にPRIMROSEオフェンスは一度FGのチャンスを得るも、K(キッカー)大倉(#12)がこれを決めきれず、早い時間帯で3ポゼッション差とすることができない。その後、何度かパントを蹴り合うが、3Q終盤に創価大オフェンスがパス攻撃に活路を見出し始める。創価大陣内20ヤードからの攻撃であったが、PRIMROSEディフェンスは創価大QBにスラントパターンのパスを上手く決められ、その後、創価大WRにランアフターキャッチも許して、39ヤードのロングゲインを喫する。バタついたPRIMROSEディフェンスであったが、そこから立て直す間もなく再び創価大QBにスラントパターンのパスをヒットされ、PRIMROSE陣内18ヤードまで前進を許すと、最後はフェードパターンのパスから縦を一気に抜かれて、速攻でTDを奪われてしまう(キック成功で14対7)。

14対7と試合は全く分からないまま4Qへと突入。更に返しのPRIMROSEオフェンスがパントに追い込まれて流れが傾きかけたが、ここでPRIMROSEディフェンスの堅守からチャンスメークが始まる。創価大オフェンスの攻撃は創価大陣内25ヤードから。1stダウンのブラストはDE柳澤(#68)とLB樋口(#24)が中央ホールをしっかりと固め、ノーゲインに抑える。続くセカンドダウンのロールアウトのパスはDE岩谷(#93・1年生)が創価大OLとの1on1に打ち勝って創価大QBにプレッシャーをかけると、投げ急いだパスはギリギリで地面へと落ちてインコンプリート。続く3rdダウンはDT橋本(#56)が創価大OLもろとも押し込むブルラッシュをかけ、(半)QBサック(記録上はインコンプリート)。意地の3&アウトでPRIMROSEオフェンスへ攻撃権を供給する。

そして、ようやくPRIMROSEオフェンスがこれに応える。自陣36ヤードからの攻撃であったが、TB豊野(#4)のパワープレーが17ヤードのゲイン。そして、創価大ディフェンスの反則も絡み、敵陣レッドゾーンへと侵入したところでQB樋口(#24)がオプションキープから18ヤードのゲイン。一気に敵陣ゴール前2ヤードまで前進すると、最後もTB樋口(#24)が左ブラストプレーでエンドゾーンに体をねじ込んでTD。追いすがる創価大をようやく突き放した(キック失敗で20対7。キックが失敗しているので、実際には突き放したとは言い難い状況なのだが・・・)。

3Q終盤から4Q序盤にかけての攻撃ではQB樋口(#24・3年生・LB兼任)にブーツレッグから22ヤードのロングゲインが生まれ、久しぶりに敵陣に入る展開。しかし、ここでも続くダウンをシャットアウトされ、結局はパントに。ラン守備重視で守られてはいるが、キーブロックに強いヒットが出来ていなかったり、ブロックが成立しているケースでもバックス陣が適切なホールをキャッチしていなかったりと、体力面の限界もあり、焦りもありで最適解を導き出せない悪循環が続いた。

結局試合は4Q終盤にPRIMROSEオフェンスがもう1TDを上乗せしてダメ押し。ファイナルスコア26対7。粘る創価大を何とか振り切り、開幕戦勝利を飾った。


総括


何とか勝つことはできたが、ミスもあり、試合展開を優位に運ぶようになるまでには多くの時間を要した。収穫としては1年生が(数名)試合に出られたことだろう。中にはライン戦を制して、相手QBに見事にプレッシャーをかけていたり、重要な場面でタックルを決めるなど、1年生らしからぬ頼もしいプレーも多数見受けられた。しかし、上のレベルで勝つためには、上級生も含め、チーム・組織としてもっと大きな力が発揮できるようにならなければならない。とにかく基本を繰り返す事。まだまだ練習あるのみだ。

(文:17期 丹野)

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