『1年を振り返って』

マネージャー 4年 高橋愛

2年前の1月のミーティング。今思えばあの日が目が覚めた日だったと思います。3年生になり、実質最上級生となったものの、2年目の私はまだまだ自分のことで精一杯でした。

4年になったこの1年間、私が特に意識して取り組んできたことは、マネージャーもチームの一員として体制を整えること、そしてチームの勝利に貢献することです。自分自身の目標はチームとしっかり向き合うことと、誰よりもプリムローズを愛することです。

まず、4年生として、全ての仕事の管理をし、責任をとらなければならない立場となり、「4年生」はどうあるべきなのか、「4年生」というポジションをどう確立していくか、自分自身でとても考えました。それは頭ではわかっていても、とても難しいものでした。今までの土台があったわけでもなく、手探りで日々摸索していきました。とても仲がいいのはいいけど、あまり「上下関係」「けじめ」のなかった私たち。私も「先輩」としてものが言えず、まだまだ気を使っていた面もありました。コーチやプレーヤーとのミーティングに参加させていただくことにより、意識を高めていくことができました。今度はそのミーティングで得たことを3年生以下に伝えていくことが仕事でした。今年の目標は「2部昇格」、そのためにどう体制を整えるか、マネージャーとして取り組むことは何か。しかし、はじめは私たちが考えていることに後輩たちがついてきていなかったように思います。

秋のシーズンで夢を果たすために第一関門であった勧誘・・・。朝の集合が私だけの時もありました。「休む」「授業です」ただそれだけの連絡すらすることができない。心のどこかにある自分はいいやという考え。マネージャーの勧誘に対する取り組みは甘かったです。ところどころで浮き上がってくるマネージャーの「意識の低さ」「甘さ」。でもそれは自分自身もまだまだ甘いからなのだと思いました。私も、後輩を使うのが上手ではなく、気づいたことがあれば自分で全てやってしまっており、これではみんながチームのことがわかるわけがなく、言われればうれしそうにやる子達なのに、みんなの能力をもっと早くから生かしきれなかったなと反省しています。

でも、夏の練習を通して、みんな本当に本当に本当に成長しました。本当によく変わったと思います。1年を通してグランドでの仕事が多いこの時期。毎日「氷確保」戦争に始まり、全員が先を読んで「自分がやるべきこと」を考え、行動できるようになり、すごい上から目線だけど、みんなの成長が見て取れてすごいうれしかったです。

マネージャーとしては後輩マネージャーを率いていく立場ではありましたが、私自身「マネージャーって何なんだろう」と最後の最後まで悩み続ける日々でもありました。一番苦しかったのは、合宿が終わってシーズン初戦が始まるまでの間です。一生懸命勧誘して育ててきた1年生が次々とやめ、けが人も続出。練習も活気に欠け、プレーヤーも見るからに疲れがたまってきていた時期でした。それにいち早く気づいても、雰囲気を変えることはできず、プレーヤーが苦しんでいるときに、自分には何もできないんだなあと思って力のなさを感じました。いつもユニフォームや練習用メッシュを縫いながら祈ったり、できることを精一杯やるのみでした。

この時の為に春からがんばってきた秋のシーズン。獨協、千葉商科大に勝利し、忘れることができないのは10月20日千葉大学戦です。自分の中で一番ライバル視していたということもあって、とても緊張して視野が狭くなり余裕がありませんでした。準備も完璧ではなく、朝からバタバタして選手にも余計なことを考えさせてしまったのではないかと思い、それが負けにつながったのかと思うと悔しくて悔しくて深く反省しました。千葉のマネージャーは私たちよりも完璧に、選手が試合に望めるようにサポートしていたのだと思います。選手だけでなく、私たちも千葉のマネージャーとの戦いに負けたのです。私たちにとっても試合の時間が戦いの場。マネージャーは試合中にどれだけ動けるか、選手が最善の状態で試合を進められるようにするかが腕の見せ所、ということをみんなにも言い聞かせて9人で獨協戦から戦ってきたために、まだまだ足りないということを思い知らされた日でした。

上智戦まで1ヶ月、私はラスト2週間の教育実習が邪魔をして、部活に参加できる日数を数えると数回しかなく、その時間に自分に何ができるかということを考えたときに、後輩たちにできるだけのことを伝えていかなければいけないと思い、取り組みました。残念なことに、実習の前日に千葉が上智に勝利し、埼玉の2部昇格への夢が完全に消え、ラストの練習に参加できないこと、みんなと一緒の時間を過ごせないことにとても落ち込んでいた私に、マネージャーのみんなが言ってくれた言葉にとても励まされました。「愛さんがいない期間を姿勢を正す機会と思って、少しでも成長した姿を見せることができるようにがんばります」。たぶん、実習がんばってくださいという応援の言葉だったんだと思うけど、逆にみんなともっといたくなってしまって、実習に行きたくなくなりました(笑)

上智大学戦。最後まで本当に興奮しました。同期の5人が本当に最後まであきらめずに戦っていて今までで一番よかったです。そして下級生プレーヤーが4年生のために戦ってくれている気がして、ナイスプレーには試合中に涙が出ました。そして、ベンチにいて遠くからマネージャーを見ていると、みんな1戦目とは全然違う動きで、成長したな、安心して引退できるなと思いました。

今シーズンはプレーヤーを、チームを「支える」シーズンではなく、プレーヤーとともに「戦った」シーズンでした。そしてたくさんの人の応援を感じたシーズンでした。私は仕事上、たくさんの人と連絡を取ることが多く、それはお願いをしたり、頭を下げたりと楽しいことばかりではありませんでしたが、それ以上にいろいろな人に助けられているということを身にしみながら仕事をすることができました。監督・コーチはもちろん、OBの皆様、保護者の方々、厚生課のおじさん、おばさん、ありがとうございました。

私たちは、マネージャーとしてはスタートラインが低く、やり残したことはたくさんあります。もっとはじめからできていれば、もっとプレーヤーのためにいろんなことができたのにと思うと悔しいです。でもそれは自慢の後輩マネージャーたちがやってくれると思います。みんなは、去年の私たちより、スタートラインが高く、やるべきこともわかっていると思います。だからもっともっといろんなことができると思います。これでいいと思ったらそこでおしまい。自分からできることをどんどん探して行ってください。

最後に縦のつながり、横のつながりは本当に大切にしてください。相手が知っていると思ってもしらないもので、私たちは最後の最後になってできるようになったことです。悔しかったことばかり書いてしまった気がしますが、本当にこの1年楽しかったです。香織ちゃんと私のよかったところは、最後まで「向上心」を持ち続けたことだと思います。香織ちゃんありがとう!!